ゴルフをしている人にとってホールインワンと言えば夢の一つです。
ホールインワンは「夢」と言っていいくらい滅多に起きないことなのです。
プロゴルファーであっても思わずガッツポーズをするくらい喜びます。
そんな夢のホールインワンから11打に繋がる伝説の話をしましょう。
ゴルフのホールインワンとは
ゴルフのホールインワンとは、1打でカップインすることで主にパー3のショートホールで達成されます。
ホールの形状や風向き、選手の打力など特殊な条件が重なったときにまれに記録されるショットです。
しかし、運よくカップにボールが入っても、カップ内で止まらずに跳ねてカップから飛び出した場合はホールインワンにはなりません。
またカップにボールが入っていても、カップとピンの間にボールが挟まっていて、カップの縁よりもボールの上面が上にある状態ではカップインとして認められないので、一度ピンを抜いてボールをカップに落とさなければなりません。
この際注意してピンを抜かないと、ボールがカップから飛び出してしまった場合はカップインが認められないので、ホールインワンも無効になってしまいます。
しかしホールインワンと言っても喜んでばかりはいられません。
日本では、ホールインワンを成し遂げた人は、周囲の人にその幸運をお裾分けしないといけないという暗黙の了解があります。
一般的な達成祝いは、ゴルフ場への植樹やキャディや同伴者等への記念品の贈呈や祝宴などです。
日本と違って他国では、周りの人が祝ってくれるようです。
ゴルフでホールインワンを出す確率
プロのツアートーナメントでもホールインワンしたホールには賞金が設けられています。
それだけホールインワンをするというのは難しいのでしょう。
ホールインワンは、一生に一度達成できるかできないかと言われています。
アメリカの「Golf Digest」誌によりますと、平均的なアマチュアゴルファーのホールインワンの確率は1/12,000とされているそうです。
もちろんコースによって距離やホールの形状など大きく変わってくるので、全てのホールでホールインワンが望めるわけではありません。
1ラウンドでパー3のホールが4ホールとすると、12,000打÷4ホールとなり3,000ラウンドに1回の確率でしか起こりえないこととなります。
毎週末ゴルフを1ラウンドしても、年に約50ラウンドしかすることができません。
このペースで3,000ラウンドを回ろうとすると60年かかる計算になります。
その間に達成できるかどうかという確率になるので、ホールインワンが生涯に一度あるかないかの幸運と言われていることに納得できますよね。
天国と地獄。ホールインワンのちの11打
ホールインワンにはいろいろな物語があります。
その中でも2013年にオーストラリアのロイヤルメルボルンGCで開催された「ISPSハンダワールドカップ」の3日目に珍事が起きました。
その珍事を起こしたのはスチュアート・マンリー選手(ウェールズ)です。
3番のパー3、マンリーのショットは、ピン手前から3バウンドしてカップイン。
グリーン横に飾ってあったホールインワン賞のメルセデス・ベンツ(約1,300万円相当)に駆け寄り大喜びでした。
しかし珍事はここからです。
右ドックレッグの次のホール4番パー4。
ティーショットを右に曲げ、2打目は木の後ろからフェアウェイにレイアップ。
3打目を大ダフリしてバンカーへ!?
4打目はまさかの「ホームラン」でグリーン奥の崖上へ。
強烈な下り傾斜のグリーンは5打目を下のフェアウェイまで転がし、打ち上げのアプローチで6打目、7打目でもグリーン手前に転がり落ちてきてペナルティなしの8オン。
最後は3パット叩き、11打。
スコアカードの「1」の隣に「11」を記すことになりました。
11打だけでも災難ですが、ゲットしたと思っていたベンツ、実は最終日にホールインワン達成した選手のみに送られる賞品だったのです。
まさにゴルフで起こった天国から地獄への珍事でした。
1回のラウンドで11打のホールインワン
嘘のような、本当のような、結局分からないホールインワンに関するもう一つの話。
これが本当であれば完全に「伝説」ですが、それは誰にも証明できないでしょう。
それは金正日総書記がした最初で最後のゴルフで出したと言われている記録です。
1994年平壌ゴルフ場(パー72・7,700ヤード)で起きました。
スコアは38アンダー34打だったそうです。
普通の人が一生を通して1度あるかないかのホールインワンがなんと11回も出し、たったの11打で済んだとのこと。
前述した確率から考えるといかにすごいことかが分かりますよね。
世界で18ホール最低打記録は、2012年5月12日にアメリカオクラホマ州リバーオークゴルフクラブ(パー71・6,698ヤード)で、ライン・ギブソン選手が達成した「55打」と言われています。
通算メジャー最多優勝(18度)に輝く「ゴールデン・ベア」ことジャック・二クラウスが一生を通じて記録したホールインワンが20回くらいと言われています。
専門家の方が「パー4のホールの全長が5mだったら可能だ。正式コースでは絶対にありえない」と言い切りました。
しかしスコアはあくまで自己申告。
本人と同伴競技者のみぞ知るです。
あくまでも噂ですが、平壌のゴルフ場のグリーンはカップに向かっての大きな下り傾斜になっているとかいないとか。
1年間で11回11打のホールインワン
ホールインワンの確率の話で、ホールインワンがなかなか起きないことはよく分かりました。
次はそれでもやっちゃうホールインワンの最多記録に関してお話しましょう。
ノーマン・マンレーというアメリカ人が最多記録保持者でなんと59回という記録を持っています。
その記録には、パー4でのホールインワンも含まれていますが、それでも凄いことです。
その中に信じられない記録があります。
それは1964年の9月に起きました。
330ヤードの7番でホールインワンを出した後、290ヤードの8番ホールパー4でもホールインワンを出しました。
つまり2ホール連続のアルバトロスであり、ホールインワンを出したということです。
彼のホールインワンの記録は1979年の年間4回が最高ですが、毎年ホールインワンを1回はしていたということになります。
また1962年にJ.O.Boydstoneは1年間に11回11打のホールインワンを達成したという記録をもっています。
ダグラス・ポータスというイギリス人の5日間で4回、それを挟む8ヶ月に7つのホールインワンを出したという記録もあります。
こう見ると、起きる人には起きるんだなぁって思いますよね。
ホールインワンに関する様々なゴルフの記録
ホールインワンには達成回数だけでなく様々な記録があります。
最長のホールインワンの記録が、2002年7月4日アメリカコロラド州Green Valley Ranch Golf Clubの9番ホール517ヤードパー5でマイケル・クリーンと言う人が出しました。
ロバート・ミテラという人が1965年に出した447ヤードパー4のホールインワンが最長記録としてよく紹介されていますが、実はこの記録を70ヤードも超えている記録が出ているのです。
また最年少のホールインワンの記録が、1999年12月18日に4歳と195日にクリスチャン・カーペンターが達成しました。
これはギネス記録にもなっています。
ちなみにタイガー・ウッズは6歳のときに最初のホールインワンを達成しています。
また最年少があるなら、最年長のホールインワンの記録もあります。
2014年12月17日にガス・アンドレオンという人がなんと103歳でホールインワンを達成しました。
113ヤードをドライバーで打って出したもので、グリーン30ヤード手前に落ちたボールがカップまで転がったそうです。
驚きなのが、これが彼にとっての8回目のホールインワンだということです。
夢のホールインワンに向けて心の準備とお金の準備を
「ホールインワン?ないない!」なんて諦めないでください。
ホールインワンは事故とも言われるくらいいつ誰に起きるか分からないものなのです。
喜びを表すガッツポーズの練習も良いですが、その後のために心の準備とお金の準備も必要です。
ご祝儀や記念樹、記念品…考えるだけで出費がかさむのは分かります。
そんなときのために、ホールインワン保険を含むゴルファー保険に入っておきましょう。年間の掛金は3,000円程度からあります。
ゴルフをやる人は念のために入っておいた方が良いでしょう。