9歳のときにゴルフを始めた上田桃子プロは、名プレーヤーを数多く生み出してきた坂田塾出身です。
高校1年時に「九州女子アマ」で2位となり一躍脚光を浴び、プロ3年目の2007年には地元熊本県で開催の「ライフカードレディスゴルフトーナメント」で初優勝を飾りました。
その年は年間5勝をマークし、史上最年少の21歳156日で賞金女王になるという輝かしい実績です。
常に賞金ランキング上位の常連である上田桃子プロの安定した強さをそのスイング動画から見てみましょう。
上田桃子のハイレベルなスイング!ドライバー動画
上田桃子プロといえば、持ち球のドローボールで果敢にコースを攻める選手ですが、そのスイングの特徴を動画から見てみましょう。
上田桃子プロの一番の特徴は、何と言っても安定した強靭な下半身によるものです。
ドライバーのスタンスはやや広めですが、軸がぶれないのはまさに下半身の強さの現れです。
広めのスタンスで重心を低く構え、体重移動を最大に活かしながらも安定したショットをしています。
テイクバックはインサイドインに引き、トップからはスクエアのオンプレーンに戻ります。
ダウンスイングで一旦沈み込み、インパクトの直後に伸び上がることによってヘッドを加速させています。
頭が沈み込むことにより、アッパブローでボールをとらえキャリーが伸びるハイドローが打てます。
このことで270ヤード前後の素晴らしい飛距離のドライバーショットが打てるのです。
そしてフィニッシュの位置は高めのハイフィニッシュです。
一連のスイングではコックを抑え気味にしているので方向性も良いですね。
また上田プロの安定したショットの秘訣はそのリズム感です。
スイング作りにおいてはリズム感を重視し、形にこだわるよりもその内容を一番大切にしています。
アマチュアゴルファーも参考にしたいのは、スイング作りは一つ一つの動作をパーツで考えるのではなく、一連の動作の中で覚え、身に付けることです。
難しいと感じるかもしれませんが、スイング中に個々の動作をその都度確認する方が至難の業ですし、第一ショットに集中できません。
流れの中で正しいスイングを身に付けるには、リズム感は大きな役割を果たすのです。
上田桃子のピン筋に入るスイング!アイアン動画
上田桃子プロのアイアンショットはその方向性が良いことで評判ですが、常にピンを狙いに行く切れの良いアイアンのスイングを動画で見てみましょう。
インサイドインのテイクバックから、トップの切り返しでスクエアに戻しオンプレーンでインパクトを迎えます。
このスイング軌道は両方のスイングの良いところを取っていると言えます。
ややアーリーコック気味にヘッドから上げて行き、右に体重を完全に乗せてその場で回転するようにインパクトし、その後右足の蹴りを使い体重を左に乗せていくフィニッシュです。
動画で見ても体の近くで手を振っているのが良くわかります。
つまり手と体の距離を近くすることによって、体の回転と手(腕)の振りが同調しやすくなり、ミート率が大きく向上するのです。
ドライバーショットでもそうですが、体重移動と上下動を駆使したハイレベルなスイングで決してシンプルな動きではないので、アマチュアゴルファーが参考にするにはレベルが高くやや難しい、これぞプロというスイングですね。
やはりこのあたりも上田桃子プロの下半身の強靭さがあってこその一連の動きです。
上田桃子プロの動画の中で、なんと目隠しをしてアイアンショットを打っているものがあります。
練習でも時折することがあるらしいです。
自分のスイングだけに集中できバランスが良くなる効果があるそうです。(危険なのでマネしないでね)
ゴルフのスイングでリズムとバランスがいかに大切かわかる動画ですね。
スキルアップ動画を見て上田桃子のスイングに近づこう!
ゴルフ動画で上田桃子プロが、スキルアップの練習法を紹介しているものが何本かありますので、その内容を見てみたいと思います。
右足クラブ乗せスイング
これは下半身が暴れずに上手く使えるようになる練習法です。
右足にアイアンのヘッドを引っ掛けるように、横にクラブを乗せてギリギリまで乗せたクラブが落ちないように意識しスイングすることで、バックスイングで溜めたエネルギーをインパクトからフィニッシュにかけて最大限に使えるようになります。
フィニッシュで右足の太ももが左足に付くようなイメージで、正しい回転で体重移動することで腰がレベルに回転することを意識します。
手打ちを防ぐ正しいグリップの習得練習
ゴルフボールを左手に3個、右手に2個持ちます。
女性は手が小さいので各2個づつくらいで良いでしょう。
ボールを持ったまま両手をグリップの形にしたとき、それぞれに持ったゴルフボールが一直線に並ぶように握ります。
そのまま肩から肩くらいまでスイングをします。
軌道中もボールを真っ直ぐ一直線に保てるように意識しながらスイングします。
体の回転時に無駄な手の動きを抑え、狙ったところに打てる効果があります。
安定したスイングを身に付ける練習法
グリップにタオルをぐるぐる巻きにして太くし、強く握れない状態にして握り、実際にボールを打ちます。
手の力に頼らず体の回転のみを意識したスイング作りに役立ちます。
とくに手打ち防止に効果的で、手に力が入りフックやスライスが出てしまう人にオススメです。
ゆっくり一定のリズムで振ることが身に付きミート率も上がります。
上田桃子レッスン動画、アプローチとバンカーのスイング
プロゴルファーでもアマチュアでも良いスコアを安定して出すためには、アプローチショットやグリーン周りのショットは重要なウエイトを占めます。
そんな大切なショットをうまく打つためのスイングの注意点を動画から見てみましょう。
50ヤードのアプローチはプロでも距離感を出すのが難しいといいます。
ミスショットを減らすために注意する点は、距離が短い分緩めて打たないことです。
スイングを途中で緩めてしまうとミスが多くなります。
フルショットでなくてもクラブを加速させて打つように心がけます。
打つ距離を決めたら、実際にボールが飛んでいく様子を頭に描きながら素振りをします。
上田桃子プロは動画の中で、なんとなく素振りをする人が多いけれどそれは良くないとレッスンしています。
素振りもショットの一部として真剣にすることが大事です。
そしてライが悪いときは、ボールをやや右に置きグリップを短く持つなどダフリをしない工夫をすることです。
バンカーショットのレッスンではフェースを思い切り開き、目標よりも左を向き、足を砂に潜らせて重心を下げます。
アウトサイドからインへ振り抜くセオリー通りの打ち方です。
バンカーでは無駄な体重移動はミスを招く原因となりますので、ここでも下半身の踏ん張りが大事です。
上田桃子のスイングを支えるトレーニング
スロー再生動画で見ても力強い華麗なスイングの上田桃子プロですが、そのスイングを支えるトレーニングを少し見てみましょう。
飛距離アップの為の捻転強化体幹トレーニング
これは全ての人向けのトレーニング動画で、上田桃子プロが指導していたものです。
まず仰向けに寝て手は真横に開きます。
ちょうどTの字のような感じで、そのままひざを90度に保ったまま下半身を上げます。
床に背中をつけたまま上げた下半身を左右にゆっくり倒していきます。
床に着かないギリギリくらいまで倒します。
この時ひざが開かないように注意しながら、左右に倒す動作をゆっくり繰り返します。
最初は無理をしない程度から始めて徐々に回数を増やしていきましょう。
プロの個人的なトレーニングとしては、朝晩5~10分のランニングと30~40分間のストレッチ。
試合中も毎日続けられた基礎的なトレーニングで、下半身及び体幹の強化と、股関節の柔軟性をあげることが目的です。
オフには水泳や筋トレなどやはりプロアスリートは体が基本ですね。
トレーニングによって体の軸を意識しやすくなり、ダウンスイングで右腰が出てくるのが早くなると、上半身に力が入ってしまうなどのミスも減り、足の裏のバランスも良くなることで粘りを意識して切り返すことができるようになります。
これで股関節と体幹に意識をもってスイングできるようになるのです。
動画から見る上田桃子プロのスイングの変化
プロゴルファーとは言え、好不調の波は必ずあります。
怪我や故障、精神的なものもあるでしょう。
不調の波から抜け出す為にスイングを改造するのは一番多い方法だと思います。
常に安定した成績を残している上田桃子プロのスイングにも経年と共に変化はあります。
上田桃子プロのスイングがどの様に変わって行ったのか、動画を参考に見てみましょう。
アドレスは両膝の曲がりがやや浅くなり、以前よりやや左足体重になっています。
バックスイングはアップライトからフラット気味になることにより、オーバースイングが抑えられています。
そして左足体重から上げていくことにより、右股関節の切れ上がった綺麗なトップになっています。
インパクト直前では心持ち浮いていた右踵がベタ足になり、左腰の早い開きが改善されフィニッシュにかけての右腰の回り過ぎがおさまっています。
上田桃子プロは現役や引退後の選手を問わず積極的にアドバイスを求めに行く事で知られています。
男子プロの谷口徹選手に教えを請いに行った際に、谷口プロは、アドレス時の左体重、フラットスイング、ダウンスイング時の腰の開きを抑える又は右踵の上がりを抑える、の3点のみのスイング矯正を助言したそうです。
私たちアマチュアもあまり船頭が多くては船が山に登りますが、信頼の置けるアドバイスをもらえる人を見つけておきたいですね。
安定した強さはプロには一番大切
プロゴルファーなら安定した成績を残すことが一番大切です。
たとえ一度上位に入ってもその後予選落ちを繰り返していたのでは食べて行くことさえ難しくなるからです。
反対に上田桃子プロのように常に安定した成績を残せば、たとえメジャー優勝がなくても賞金女王になることも出来るのです。
スイング動画のような、より完成されたスイングを身に付けるのは当然ですが、プロの世界は厳しくそれだけでは良い結果は残せません。
基礎体力や身体能力はもちろんのこと、スイング、ショット、パット、メンタル面においても常に向上と維持が求められます。
そんなプロのスイング動画を見て、一般のゴルファーは少しでもヒントを得て上達したいものです。