女子プロゴルファーの全美貞選手を知っていますか?
日本で活躍する韓国人プロゴルファーの草分け的存在です。
日本の女子ツアーの賞金女王にも輝いたこともあります。
今でも上位に名を連ねるベテランですが、スイングは一見の価値ありです。
身長も高く男性アマチュアには参考すべきポイントがたくさん見てとれます。
ぜひ一度スイング動画ご覧になってください。
全美貞プロの実績の数々
全美貞プロは、落ち着いて見えますがまだ33歳です。
ゴルフを始めたのは他の選手より少し遅めで15歳のときです。
中学生のときはローラースケートの選手でした。
動画で彼女のスイングを見たらわかりますが、その経験がゴルフに必要なバランス感覚を養ったのかもしれません。
ゴルフを始めてわずか4年でプロに転向し、KLPGA入りをしました。
最初から才能が光っていたのでしょう。
その後2005年からJLPGAに参戦し、最初の年は年間獲得賞金ランニング12位で初シードを獲得しました。
そして翌年には2位となり、それ以降毎年のように賞金女王争いに名前があがっていました。
2007年にはJLPGAツアー初の3週連続優勝を達成しました。
2012年に年間4勝して初の賞金女王に輝きました。
その後怪我やスランプで苦しみましたが、2016年に3季ぶりに復活優勝をしました。
日本通算24勝しています。
その内国内メジャー大会での優勝が1回です。
2015年には史上5人目となる生涯獲得賞金9億円を突破しました。
今年は復活優勝も果たし、他の大会でも最終組になっていることもあるので、何勝するのか非常に楽しみです。
全美貞プロのスイングの特徴
全美貞プロのスイング動画は数えられないくらいにネット上にあります。
動画だけでなく全美貞プロのスイングを分析した本もたくさん出ています。
なぜかと言うと「理想」と言われているからです。
また一番真似したいスイングとも言われています。
彼女のスイングはゆっくりのびのびとしています。
身長が175cmということもあってダイナミックなスイングで飛距離も出ます。
しかし力感を全く感じさせないスイングなのです。
しかしフォローが大きいので、スイングの円が大きいです。
「身体が大きくて、スイングもゆったりして安定感がある」というのが全美貞プロのスイングの大きな特徴です。
また、ダウンスイングでの右肘の使い方では、雑誌やレッスン番組等でよく出てくる基本!と言われているスタイルです。
右肘を右脇腹に密着させて押し込んでいくのです。
これは効率良く楽なスイングができます。
また身体の近くに右肘を通すと飛距離も方向性もよくなります。
全美貞プロに限らず韓国の女子プロゴルファーに多いスタイルです。
全美貞プロのスイング動画でチェックしたいポイント
全美貞プロのスイング動画でチェックして欲しいところはたくさんありますが、彼女自身が大事だと言ってるポイントをまとめます。
まずはダウンスイングのスピードの生み方です。
トップで作った上半身と下半身のねじれ差をスイングスピードに変換します。
変化するためには『切り返しで腰から動く』ことが重要です。
ですので、彼女のスイング動画では、トップからの腰の動きに注目してください。
腰が目標方向に動き、それから腰が回転を始めます。
それに引っ張られる形で上半身のねじれがほどけ、手が下りてくるのが一番最後です。
ポイントは切り返しで腰はただその場で回転するのではなく一度目標方向にスライドするというところです。
そうしないと体重が右足に残ったままになり、左肩が開いたり、右肩が下がったりしてしまいます。
次に飛距離をロスしない方法です。
右肩はトップの位置から前後左右にあまり動かさないことです。
右肩が前に出てアウトサイドインの軌道になること、右肩が下がってフェースが開いてしまうことの二つが飛距離をロスしてしまう身体の動きです。
彼女は練習でも本番でも右肩の位置をかなり意識しています。
彼女の右肩の動きにも注目してください。
全美貞プロと自分のスイングを動画で見比べよう
全美貞プロと自分のスイングを動画で見比べてみてください。
もちろんプロなのでいろいろなところに違いはあるでしょう。
注目して欲しいのはスイングのスピードです。
彼女のスイングはゆっくりと言われていますが、実際自分のスイングと見比べてみたらわかると思いますが、実はゆっくりではありません。
自分のスイングと変わらないか、若干ゆっくりなぐらいだと思います。
彼女のスイングはゆっくりなのではなく、「ゆっくり見える」のです。
身体の大きさもそうですが、フォローが大きい分スイングの円が大きくなるのでゆっくり見えるのです。
シャフトのしなりや右肘の使い方、柔軟性のある捻転に注目してみると実はどれほど力強いスイングなのかと言うのがわかります。
フォローを大きくというのは理想ではありますが、難しいです。
捻転、体重移動、インパクトの位置など全てのタイミングがぴしゃりとそろうことでフォローを大きくできます。
難しいですが、不可能ではないです。
自分のスイングと何度も比較して、リズムや動きの違う部分を徹底的に見つけ出し、修正してみてください。
全美貞プロのセッティングも参考になる
バッグに入れられるのは14本までです。
ツアープロはその大会のコースレイアウトや天候、自分の調子によってクラブセッティングを変えます。
もちろんアマチュアでそこまでする人はなかなかいないでしょうが、プロのセッティングは参考になります。
飛距離の出る全美貞プロのセッティングも参考になります。
全美貞プロのセッティングは、1W、3W、5W、4UT、5UT、6I~PW、ウェッジ50度、52度、58度、パターです。【2016年サマンサタバサ優勝時】
あんなに飛距離の出る全美貞プロでも難しいロングアイアンの変わりにショートウッドやユーティリティクラブを入れています。
彼女の実力であればロングアイアンでも十分使えるはずですが、あえて無理なく簡単に飛距離を出せるクラブを選んでいます。
男性アマチュアに多いのですが、変なこだわりで1~3番アイアンをクラブセッティングに入れる方がいますが、全美貞プロのようにロングアイアンにこだわらず、確実にいけるセッティングをすることをおすすめします。
かっこいいセッティングより、かっこいいスコアメイクの方がいいですよね。
動画を観たら即実践の繰り返しが鉄則です
全美貞プロのスイング動画を観ただけで満足していませんか?
もちろん観るだけも良いイメージトレーニングにはなります。
観たら実践しないと何も自分のものになりません。
《動画を観る→実践→自分の動画と比べる→修正→実践》を自分の身体、頭に染み込むまで、繰り返し練習することが大事です。
一度や二度練習してうまくいったから終わり!というのでは自分のものにはなっていないので、しばらくするとまたすぐに自分の悪い癖が出てきます。
彼女のスイングは理想的と言われるほどきれいなスイングなので自分の物にできればどれだけ上達するかは容易に想像できます。
それだけ時間がかかるというのもまたわかりますよね。
観て、「あぁ~すごいなぁ」と思うだけでなく、観て、練習行って実践!そして分からなかったら練習場でまた観る!そして実践!を繰り返してください。
これは上達するための必須項目と言ってもいいくらいです。
また、動画を参考にする際は、全体的な動きはもちろん、その日のポイントを絞ることも大切です。
全美貞プロのスイングを基本だと思って!
全美貞プロのスイングは理想であり基本です。
もちろん他のプロ選手に気移りする気持ちもよくわかります。
自分の好きな選手だったり、憧れだったり…。
しかし基本がしっかりできないことには応用は無理です。
まずは、全美貞プロのスイングをお手本にして、きちんと基本を叩き込みましょう。
それからアレンジを効かせた方が何倍もゴルフが楽しくなります。
スイングは千差万別ですが、それは基本あってのことです。
全美貞プロの完全コピーは無理だとしても、ポイントを押さえて近づくことは可能です。
それから自分なりのスイングを作っていき、仕上げていくことを楽しんでください!