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タイガーウッズが取り組む新たなスイング2016年版とは

2017.9.13

まさにどん底に身を置くタイガーウッズに復活の兆しが見えたスイングは、2016年のシーズンが始まったときでした。

スーパースターが出現したと騒がれたときを思わせるフォームに戻して、再チャレンジを図るようです。

そんなタイガーがチャレンジする新しくて古いスイングについて確認していきたいと思います。

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タイガーウッズは2016年のスイングで長いトンネルから抜け出せる?

人生に最悪の時期と言うのがあるとしたら、今のタイガーはそのときなのかもしれません。

この予兆については自分自身がずっと以前から感じていたはずです。
度重なる故障が原因ではなかったかと思います。

当時のタイガーウッズは故障によってメンタルを保ち続けることが難しくなりますが、周囲の期待は高まり加熱していく一方でした。
ゴルフ界の新しい歴史を期待されていた重圧の中で、応えなくてはいけないという使命感を持つタイガーウッズと、それから逃避する別のタイガーウッズが共存していた時期があったのだと思います。

結果は家庭が崩壊し名誉も名声も消え、ティーグラウンドに立つことさえできない現状をみると、その根の深さは相当なものだと思います。

根本の原因についてはアフリカ系米国人に対する差別の問題という識者もいます。
タイガーウッズがグリーンジャケットの袖に手を通した後でも、カラーを理由に入場を拒むゴルフコースがあったことも事実で、それらの重圧を開放するべき場所を求めた結果、乱れた生活を望む二面性になっていったのではないかと言うことです。

ただゴルフに関してみるならば、やはり故障が原因であったかと思います。
尋常ではない飛距離を生むショットには、想像以上に体に負荷を与えていて、学生時代から何度も膝を痛めて手術を繰り返し、最後には腰にまで悪影響を与えてしまうことになります。

パワフルなショットが代名詞となっているタイガーウッズにとって、スイングに支障が出るほどの故障は悩みの種であり、さらに再発が危惧される同じスイングを続けることはプレイヤー生命に係わる重要な部分だったと思います。

そんな長いトンネルから悩みが吹っ切れたと思うのが2016年のスイングにあるようです。

2016年のスイングでタイガーウッズの復活の兆しが見える?

もう少しタイガーウッズの過去について振り返ってみます。

彼にゴルフを授けたのは軍人だった父親です。
父は米国軍人の中でも勇猛果敢で有名なグリーンベレーに所属していた人で、ゴルフに関してはハンディキャップ「0」の腕前だったそうです。

息子が生まれ9か月でクラブを握らせ、2歳では有名なゴルファーの仲間入りを果たすまでに育て、4歳からは著名な専属コーチにつけてレッスンを受けさせます。

スタンフォード大学に進学した頃には、誰もが知るタイガーウッズとなっていましたが、同時に閉鎖的なゴルフ界の慣習が残っていた時代でもあり、ストレスを抱きながらのプレーもあったようです。

大学1年でマスターズに出場、2年で大学を中退してプロ入りしたときの契約金は天文学的な額とまで言われ、翌年にはマスターズを制覇し、押しも押されもしない当代一の地位を手に入れます。

この間、師事するプロやコーチはいましたが、最高のアドバイザーは父親だったようです。
1997年の初優勝での親子の抱擁や、2005年の優勝では病床に伏している父親にささげると言ったコメントがその絆を表していました。

その父親が2006年に他界してから、徐々に歯車が狂いはじめて、結果的に2009年に当時の妻とトラブルとなり自動車事故を起こして、ツアーから消えることとなります。
その後、タイガーは復活をかけて努力しますが膝の故障が再発し、2013年の後半からは腰を痛めて再度ツアーから離脱することになります。

ボロボロとなったタイガーウッズに復活の兆しが見えてきたのは、2016のスイングによるものでした。

タイガーウッズのデビュー当時から2016年までのスイングを確認

デビュー当時のタイガーウッズのアドレスは、近年の直立した姿勢とは違って大きく前傾していて、どちらかというとパッティングのときのような前屈みの姿勢でグリップを握っていました。
その姿勢ですからテークバックも横に引くようなイメージで、スイングは野球の低めのボールを打つような感じでした。

今では想像もつきませんが、この横振りで350ヤード以上の飛距離を出していたわけです。
野球のスイングであれば、バットにボールが当たる反動で前のめりになる姿勢を維持できますが、ゴルフの場合には自分の身体で左に移動しようとするところを踏みとどまる必要があります。
結果的に膝に大きな負担がかかり故障の原因となります。

手術による治療で回復してからは、横振りのスイングを縦振りに変えていきます。
長身でしかもトップの位置を高めにしたことで、今まで以上のおよそ400ヤードまで飛距離は伸び、しかも方向性が安定していくことになります。

縦のスイングに変えたことで膝の負担は軽減されたかもしれませんが、古傷が完璧に治ったわけではありません。
しかも縦振りにしたことで、今度は腰まで痛めることとなります。

プライベートのトラブルもあってしばらく戦線から離脱した時期に過去のスイングを見直したのかもしれません。
なんと2016年にはデビュー当時を思わせる横振りのスイングを始めることとなります。

2016年のタイガーウッズのスイングは原点回帰?

横振りの特徴は前屈みの姿勢で構えることで、ボールとの距離が離れることです。

そこでタイガーウッズは腕と親指に角度をつけるハンドダウンでグリップを握ることでボールとの距離を変えないようにします。
アームシャフト角の適正な内角は140度と言われていますが、ハンドダウンで構えると90度になります。
つまり構えた時点でコックの形ができているわけです。

通常はテークバックのときにコックが形成されていきますが、アドレスしたときにコックを固めると余分な動きは1つなくなります。
その代わりそのままダウンブローに打ち込むとダフリになるので、インパクトでは背伸びをするような姿勢をとることになり、スイングの最中に余分な動きが1つ増えます。
しかもこの動きを続けると、また膝の故障が再発する恐れがあるわけです。

ゴルファーとしての瀬戸際を迎えていたタイガーウッズは、敢えて2016年にこの危険な賭けに足を踏み込むことになります。

タイガーウッズの2016年スイング改造は単なる過渡期なのか

では実際に2016年のタイガーウッズのスイングを見てみると、明らかに腰の回転が悪く、しかも腰の開きが早いので軸がぶれています。

ハンドダウンにするメリットは、すべてのクラブで腕とシャフトが作る角度を変えずに、上体の前傾角度を変えてスイングすることにあります。
クラブの番手を1つ落とせば、上体を1度傾けるだけで同じ横振りのスイングをすればいいだけです。
しかもコックを使うことでスイングでの腰の負担は軽減されます。

ただし、そのスイングをするためには膝関節を使う必要があります。
特に左膝はテークバックで身体の中心側に動き、ダウンスイングでは膝を伸ばして上に動くことになります。

タイガーウッズは腰の不調を抱えているため、極力腰の回転を抑えているようですが、やはり切れの悪さは一目瞭然です。
しかも膝の調子も悪いので、ダウンスイングでは早く腰が開いてしまい方向性が安定しません。

全体的にはコックに頼ったスイングで、しかも下から上に打ち上げるようなすくい打ちのスイングになってしまったようです。

もちろんスイングは「今日から変更」というものではなく、徐々に改良していくものなので、タイガーウッズのスイング改造での過渡期という考え方もあると思います。

2016年希望が見えたタイガーウッズのスイング改造の結末は?

2016年のタイガーウッズのスイングは、一見すると原点回帰していますが、実際には以前のスイングとは違っています。
その理由は故障によって「理想のスイング」ができなくなったからです。

タイガーウッズが目指した理想のスイングとは、フェースの向きにあると思います。

デビュー当時のタイガーウッズのスイングを観ると、テークバックのときフェースがクローズしていました。
左腕の角度よりもフェースが水平になることで、ダウンスイングではスクエアなフェースで捉えることができていたわけです。

これがアマチュアゴルファーに多く見られるように、トップの位置で手のひら側に手首を曲げると、インパクトのときにフェースの向きが開いてしまい、スクエアに捉えることができなくなります。
まさに理想のフェースの向きでスイングしていたわけですが、スイング改造をした結果フェースの向きが変わってしまい、スクエアに捉えることに苦心していたわけです。

やっと固まってきたのは2013年のシーズンインからですが、残念なことにシーズンの後半には腰を痛めてリタイヤすることになります。

そこで復活を遂げる2016年、タイガーウッズは原点回帰のスイングに戻して、シンプルにフェースの向きを合わせる決断をしたのだと思います。

楽にスイングができるようになり、今後の活躍を期待できる復活の兆しが見えたところでしたが、残念ながらまたもコース外でのトラブルで、再度離脱しなければならなくなったようです。

いつの日か、完全復活した雄姿をゴルフファンの前に現してもらいたいものだと思います。

2016年のスイング改造ではタイガーウッズに戻れないかも

タイガーウッズがゴルフ界に与えた影響を考えると、現状の生活リズムから抜け出さないと、以前のようなスーパースターには戻ることができないような気がします。

あと少しで・・・・・・と思える時期になると、悪いことが起きてまた振り出しに戻ることの繰り返しです。

技術的なアドバイスよりもメンタルを支えるサポートこそが必要だと思います。

 - ゴルフのための体つくり