小柄でも飛ぶ田中秀道プロのスイングを参考する為動画で見る

最終更新日:2017/08/06

身長が低く小柄な田中秀道プロですが、ツアー通算10勝を誇るトッププレーヤーだと知っていますか。

そんな田中秀道プロのスイングは体の捻転を使い効率的に飛ばしている事が動画を見ると分かります。
身長が低い分、体の大きな筋肉を使って飛ばしのエネルギーに変えるスイングが特徴的である事が動画を見ると分かるでしょう。

では、身長が低くても飛ばしのエッセンスが詰まった田中秀道プロのスイングを見ていきましょう。

田中秀道プロの飛ばしの秘訣。縦振りと上下の捻転差

身長166センチと小柄な田中秀道プロですが、並み居るツアープロを相手に飛距離で負けない様体を大きく使ってスイングを行っています。
特に飛ばしの要素である上半身と下半身の捻転差は大きく、これが田中秀道プロの飛ばしの特徴と言えます。

スイング動画を見ると、トップでの肩と腰の回転差は大きく、90度以上捻じられています。
この形を見るだけでもボールが飛ぶ事が分かるのですが、もう1つ田中秀道プロのスイングの特徴として縦振りが挙げられます。

体の回転に対して腕が縦方向に上がっています。
これは、クラブを落下させる時にスピードを上げたい為で、実際ダウンスイングからフォローにかけてクラブスピードを最大化させています。

クラブを縦に振る事はあまり身長がないゴルファーにとっては苦手な事になるのですが、田中秀道プロは上手く縦にクラブを扱えています。
でも縦振りと言っても手や腕だけを高く上げているのではなく、脇を締めながら捻転させて腕を縦に上げている事が特徴です。
こうすることにより、両腕がいつも胸の前でスイングする事ができます。

田中秀道プロのスイングは右手の力を多く使っている事が動画で分かる

田中秀道プロはボールを遠くに飛ばす為に右手の力を積極的に使っています。
でも右手の力はスイングの最初から使うのではなく、インパクトゾーンだけヘッドを加速させる為に使います。

ダウンスイングの初めから右手の力を使うと手が前に出てヘッドが外から下りてきてしまいます。
ですので、ゴルフスイングで効率的に右手の力を使うポイントはインパクトゾーンとなります。
インパクトからフォローの最初にかけて右手の力を徐々に使うイメージでタイミングが合います。

田中秀道プロのスイングも、このゾーンで右手の力を使っている事が動画から分かります。
スロー動画を見るとインパクトからフォロースルーにかけて徐々に右腕が伸びている事が分かりますよね。
これが正しい右手の力の使い方と使うポイントです。

よく、右手の力を使うというとインパクトで右腕が伸びきってしまう方がいますが、そういった方は、田中秀道プロの様にもっと遅いポイントで右手の力を使う様にしてください。

バックスイングで手が高く上がってしまうなら田中秀道プロの練習方法がオススメ

バックスイングを手で上げるゴルファーはどうしても高い位置に手が動いてしまう傾向にあります。

こうした方はシャフトも飛球線とクロスしがちです。
後方から動画を撮影するとその事が分かると思います。

この様なスイングの矯正方法としてオススメなのが田中秀道プロもやっていた前上がりのライからのスイングです。

ゴルフスイングはアドレスで前傾するので、どうしても手が高い位置に動いてしまう傾向があります。
その点、前上がりのライならばクラブヘッドの位置は自分の足元よりも高い位置にきますよね。
そこからバックスイングすれば特に意識せずともバックスイングはフラットになるはずです。
この現象を利用して繰り返し素振りを行い、実際にボールを打ちます。

しかしそんな状況下でも手が高く上がってしまう方は相当へんてこなスイングになっているかもしれませんね。

ただ、こういった練習はコース内ではできない為、練習場にある傾斜をつけられる打席を使うと良いと思います。
球筋は正しくスイングできれば普通にフック系のボールが出るでしょう。

動画から田中秀道プロのスイングはフックボールを放つ事が分かる

田中秀道プロの球筋は低いドローボールです。
ダウンスイングでクラブヘッドがインサイドから下りてきてややアウトサイドに抜けていく事が後方からの動画でよく分かります。
飛距離を稼ぐために風に負けない低いドローボールを打っていると思います。

ただ、このスイングからはフェードを打つのは苦手に映ります。
理由は、ダウンスイング時の右サイドの絞りと捻転です。

ダウンスイングでタメが作られるのですが、角度がきつめで体の左サイドの開きを抑えてクラブヘッドをリリースする動きの為、捻転のパワーを上手くボールに伝えられる反面、ヘッドをアウトサイドから入れにくいのです。

ドローで攻略できるホール、グリーンならよいのですが、ゴルフコースには時にフェードを打たなければならないホールがあり、マスターズが開催されるオーガスタナショナルの18番ホールの様にドローボールだとハザードに入れる確率が極端に上がってしまう様なホールが必ずあります。

また、セカンドショットもフックやドロー系のボールは止まりにくいという傾向があるので、硬いグリーンやグリーン手前からピンまで距離のない場合などフェードで攻めたい場合、田中秀道プロのスイングでは苦手だろうと推測されます。

やはり球筋と飛距離で苦労したアメリカツアー参戦の田中秀道プロ

日本では飛ばし屋の部類に入った田中秀道プロでもアメリカツアーではさらに上の飛距離を飛ばすゴルファーがゴロゴロといます。
パワーゲームに長けている彼らは、ティーショットをぶっ飛ばし、日本人よりも短いアイアンでピンを攻めます。
この時点でアドバンテージはあちらにありますよね。

田中秀道プロも全盛期アメリカツアーに参戦したにも関わらず、思う様な結果を残せませんでした。
また、一時期体を痛めて調子が悪くもなってしまいましたよね。

小柄な日本人が欧米の並み居る強豪選手に勝つには、ショートゲームを磨くしかないのですが、アメリカツアーはパワーゲームの様相を呈しています。
コースも年々伸びて、マンモス級の距離を誇るコースも増えました。

これらは道具とスイングの進化によって伸びた飛距離にコースを適応させる為に行われているのですが、小柄で飛距離の劣る日本人プロにはさらに過酷なセッティングとなってしまいました。
そんな中で戦い続けた田中秀道プロですが、日を追うごとに活躍をテレビや動画で見る事も少なくなり、最終的にシード落ちしてしまったのです。

田中秀道プロに限らず、小柄な日本人プロゴルファーが活躍しにくいアメリカツアーで戦っていくには相当厳しい環境に身を置く必要があるのだと思います。

田中秀道プロのスイングは捻転の負担が動画から見る事ができる

田中秀道プロのスイング、バックスイングからトップにかけての上下半身の捻転差を見ると、腰を痛めやすい体に負担のあるスイングという事が動画で分かります。
もちろん捻転は飛ばしのエッセンスではあるのですが、体に負担がかかる為当然疲労が蓄積していきます。
特に田中秀道プロはアメリカツアーに参戦し、飛距離のパワーゲームをせざる負えない状況に身をおいた為、体への負担がさらに大きくなっていったものと思われます。

実際、アメリカツアーで体を故障してそれまでの様に振れなくなりました。
そして日本に帰ってきても怪我の影響からか、思う様な結果を残せない状況が続きます。
一度体を壊すと、元に戻すのは非常に難しいと言え、特に田中秀道プロの様に体を捻じりあげる様なスイングは元には戻らないのかもしれません。
これは、怪我の怖さが体に染みついてしまうからですね。

飛ばしに必要な捻転ですが、プロゴルファーとして長く現役を続けたいと思うなら、トレーニングと捻転差を和らげる事が必要だと言えます。
特に、ゴルフスイングは体に負担がかかりやすいと言える為、動画などを撮影してできるだけ無理なく飛ばせるスイングに変える必要があるのです。

プロはアマチュアとは違い無理な事をし続けなければ賞金を稼げないのですが、長年の蓄積で怪我をしてしまっては元も子もないので、体への気遣いは怠れないですね。

小柄でも十分飛ばせる事を証明した田中秀道プロのスイング

田中秀道プロのスイングは、小柄でもツアーで十分戦っていける事を証明したと言えます。

プロ通算10勝、しかもうち1勝は日本で最も過酷なセッティングで知られる日本オープンでの勝利で、その時の開催コースも大洗ゴルフ倶楽部とこれまた過酷で知られるコースです。

そんな日本ツアーで活躍する事ができたのも飛距離はもちろん優れた技術があっての事ですね。

飛ばない人はゴルフスイングの捻転差を上手く利用できる様にスイングを作り上げください。
少し負荷がかかる程度、無理のない範囲での捻転なら体への負担も少ないでしょう。