ゴルフ場入場時の服装マナーでジャケットは必要なの?

最終更新日:2018/12/07

ゴルフ場によっては服装の規定に厳しいところがあります。

入場や受付でジャケットを着用しなければならないとドレスコードで公表していたり、服装マナーで決めていることがあります。

もちろん利用者は、その規定を守る義務はありますが、規定が分からないときの対応は難しいものです。

そこでジャケット着用について考えていきます。

ゴルフ場に服装規定がなくてもジャケットは用意したいもの

ゴルフ場のハウスに入るときには、ジャケットを着用するのが服装のマナーと言われています。

一般社会の中でも一流とまではいかなくても、それなりのレストランやホテルのロビーなどを利用するときに、男性はジャケットを着用するのが礼儀とされています。

中にはジャケット着用をドレスコードにしていて、未着用では利用できないと規定しているところもあります。

それとゴルフ場の服装も同じようなもので、基本的には各人のマナーによって判断されますが、ビジターの多いゴルフ場ではドレスコードを設定しているところもあります。

服装のマナー違反の場合には、余程のことがない限り「入場できない」といったことはないはずです。

ただし服装マナーに厳しいゴルフ場は、予約するときにメンバー同伴、もしくはメンバーからの予約が必要とされていることが多いようです。

仮にジャケットを着用せずに受付で紹介者名を記入したとすると、あとから当該のメンバーに迷惑がかかる場合もあります。

そうならないためにも入場時にはジャケットを着用しておくと、無用なトラブルを回避することができます。

そもそもゴルフ場にジャケット着用の服装規定がある理由

ゴルフ場でジャケットを着用するのは、従前から服装マナーとして広く浸透しています。

日本にゴルフが入ってきたばかりのころのゴルフは、まだ上流階級の娯楽の1つであり、今ほど大衆化はされていませんでした。

この流れが一変したのは、1960年以降の高度経済成長によるものです。

「成金」という言葉が巷に溢れて、上流階級の娯楽を楽しもうとする起業家たちによって、いわゆるブームが起こります。

それまでは服装のマナーをゴルファーに課す必要はなかったのに、成金が参入してから服装のマナーを表明したり、明文化することで周知する傾向が強まっていきます。

最終的にはクラブの規約で服装を義務化したり、ゴルフ場がドレスコードを設けたりしてして、ゴルフ場の「格」を守ろうとしたのだと思われます。

一方でジャケットの規定を設けていないゴルフ場もあります。

ドレスコードはもちろんのこと、マナーとしてもジャケットを着用していなくても、服装的には問題視していないゴルフ場が出現したのは、海外からの影響を受けたことによるものです。

ゴルフ場の服装規定でジャケットは着なくても問題なし?

日本のゴルフ場の多くは、「ジャケットを着用する」といった服装規定を見直してしまいました。

ジャケットの着用について「利用できないところもある」というよりは、問題視していないほうが多くなっているのが現状なのです。

当初、日本のゴルフ場の多くは本場の英国スタイルを真似ることで、上流階級のテイストに心を揺さぶられて楽しんでいたわけです。

ところが、一般人がハワイやアメリカ本土でゴルフをするようになり、気楽なスポーツとして普及していることを知ります。

もちろんアメリカにも格式の高いゴルフ場はありますが、ラフな服装で手引きカートを引く、セルフスタイルのゴルフ場がたくさんあることを知ったのです。

日本では高額なゴルフプレーが安価に楽しめるのですから、日本にも同じスタイルができないわけはありません。

最初は「セルフ=格下」のイメージでしたが、徐々に立場は逆転し、年々セルフコースが増加しています。

それに伴って、ジャケット着用の服装マナーも問題視しなくなっていきます。

日本のゴルフ場にジャケットの服装規定があることが変!

そもそもゴルフ場で受付をするときの服装に、ジャケットの着用を義務付けているのは日本だけです。

そのため本場の英国から来たゴルファーをはじめ、多くの外国人も日本式の服装規定に驚くことがあるようです。

海外のゴルフ場では、レストランを利用するときにジャケットを着用します。

おそらく日本のゴルフ場でも同じように、「レストランではジャケット着用」と服装の規定を設けていると思いますが、実際には椅子の背もたれにかけて、食事をしている人が多いのではないでしょうか。

ジャケットを着る紳士たちが楽しんだのは英国でのことです。

正確にはスコットランドなので英国よりもさらに寒い地域で、10度から15度くらいの中でゴルフをしていたようです。

そのため室内でもジャケットを着ていたほうが快適だったのでしょう。

ところが日本は高温多湿ですから、そもそもエアコンをかなり効かせているようなところでなければ、ジャケットを着ることはできないことになります。

格式高いゴルフ場でもジャケットの服装規定が緩和されている

高温多湿の日本では、ジャケットを着なければならないゴルフ場の服装規定がおかしいと気付くようになります。

暑さに不向きなジャケットを着て、汗をダラダラ流しているほうが不潔に見えますし、なによりスマートではないということです。

そもそも勘違いから着用を義務化した受付時のジャケットを、やせ我慢をして着なければならないほど重要ではありませんし、世の中的にもジャケットにプライオリティを感じなくなっています。

そこで服装規定を設けている現行のゴルフ場でも、季節限定でジャケットの着用を免じる傾向が強くなっています。

もしも予約したゴルフ場が格式の高いところであれば、予約段階でジャケットについて確認したほうが手間を省くことができるでしょう。

わざわざジャケットを持参して、周囲の状況を確認してから着用したり、そのままボストンバッグの上に置いて受付を済ませるのは面倒です。

そんな面倒から解放されるためにも、最初に確認をしておけば、あとは言われた通りの服装をするだけで何も問題はないはずです。

ゴルフ場ではジャケット以外の服装規定のほうが大事!

ゴルフ場における服装のマナーは、ジャケットを着用することよりも、着てはいけない服装のほうを問題視しています。

Tシャツやジーパンまた迷彩柄の服装などは、いまも多くのゴルフ場が「TPOとしてそぐわない」としています。

なぜTシャツやジーパンがダメなのかを問うのではなく、利用するゴルフ場が「場にそぐわない」と決めてしまえば、それに意を唱える方法は予約のキャンセル以外にありません。

ゴルフ場にとっては顧客であるメンバーの多くが不快に感じると言えば、それに従うのがゲストとして利用するビジターの義務です。

中には、高機能インナーシャツと半袖のゴルフシャツを重ね着することを認めていなかったり、タートルネックはOKでもハイネックはNGというところもあります。

初めて利用するゴルフ場であれば、襟つきのポロシャツはチノパンにインして、ジャケットに革靴で入場すれば、服装でトラブルになることはないはずです。

初めてのゴルフ場は服装規定がなくてもジャケット着用が安心

ゴルフ場によって服装マナーは違います。

入場時にジャケットを着用しなければならないところ、レストランだけはジャケットが義務付けられているところ、まったく着なくても問題のないところもあります。

初めてのゴルフ場なら、面倒でもジャケットを着用するか、もしくは予約段階で確認するようにしましょう。