ゴルフルールにある動かせない障害物の救済を理解している?

ゴルフのルールでは、コース内にある動かせない障害物は無罰で救済を受けられることになっています。

しかし救済の受け方を間違えると、罰打がついたり失格になることもあります。

今回は、障害物の認定と救済、さらにレアケースの救済なども含めて紹介します。

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ゴルフの基本とルールによる動かせない障害物の処置の矛盾

ゴルフは、ティーグラウンドからスタートしてグリーンでカップインする競技です。

この間、ボールは「あるがまま」の状態でプレーをすることを基本としていて、止むを得ず触れるときは、ルールでその処理法が明記されています。

コース上にある人工の工作物がプレーに支障をきたす場合には、動かすことができれば「動かせる障害物」であり、無罰で障害物をよけて、あるがままのボールでプレーを続行します。

ところが動かすことができない人工の障害物の場合には、「動かせない障害物」として無罰でボールを動かして処理をしなければなりません。

「あるがまま」のゴルフの精神からすると外れますが、動かせない人工物の責任をプレーヤーがとることはフェアではないと考えたからなのでしょう。

そもそも「あるがまま」は自然と一体であることが前提なので、自然が作りあげた形状は障害物にはならずに、そのまま受け入れなければなりません。

仮にプレーに支障があれば、アンプレアブルを宣言して1罰打を受け、支障のあるものを回避できるとルールで定めてあるわけです。

ゴルフルールでは倒木は動かせない障害物にならない

ゴルフのルールで「動かせない障害物」の前提となるのは、人工物であることです。

人工のモノがプレーの障害となっていて、それを簡単に除けることができない場合に救済が適用されることになります。

強い風が吹いて木が倒れたことで、プレーに支障をきたしたとしても、この倒木は人工物ではないので無罰で救済を受けることはきません。

この場合は、アンプレアブルを宣言して、1罰打のもとホール(ピン)に近づかずに2クラブレングス以内にドロップすることになります。

一方でコースサイドに設置されていた電柱が、コース内に倒れてきた場合は人工物なので、無罰で救済を受けることができるのです。

電柱はプレーヤーが1人で移動することは不可能なので、動かせない障害物となります。

この場合はホール(ピン)に近づかず、スイングやスタンスに支障がないところから1クラブレングス以内に無罰でドロップします。

なおニアレスト・ポイント(スイングやスタンスに支障がないところ)を決める際は、マーカーに確認することが重要です。

ドロップ箇所を間違えると、誤所からのプレーで、ペナルティーが課せられることになります。

動かせない障害物のゴルフルールを知らないと大変なことに!

動かせない障害物の救済を受けてドロップをしたところ、ニアレスト・ポイントを間違えることがあります。

ドロップ箇所を間違えたことに気づいて、すぐに正しい箇所に再ドロップしてもペナルティーはありません。

しかし気づかずそのままプレーを再開すると、ゴルフルールでは「誤所からのプレー」となります。

仮にホールに近づいた箇所から再開して、次のティーグラウンドでショットすると競技失格です。

ただしこのケースは少なく、実際には進行方向に対して右サイドか左サイドかで違うことが多くなります。

一般的にはボールの左サイドがニアレスト・ポイントになり、右サイドだとスタンスをとってからのポイント設定になるので、ニアレストではなくなってしまいます。

ボールがコースの左サイドに飛んでいき、動かせない障害物でドロップを選択する場合、意外に右サイドにドロップしてしまうことがありますが、このままプレーを再開すると2罰打が課せられます。

しかも間違えに気がついてプレーを訂正すると、最初の2罰打に2罰打を加えて4罰打のペナルティーとなってしまいます。

ゴルフルールの動かせない障害物の救済が有利とは限らない

動かせない障害物が原因でプレーに支障が出ると、ルールでは無罰の救済を受けられますが、バンカーの中では少しだけ救済方法が違ってきます。

「バンカーの中に動かせない障害物なんてあるの?」と思うかもしれませんが、歴史のあるコースだと造成時に大掛かりな排水設備を設置していないために、雨水を逃がすための暗渠(あんきょ)を入れていることがあるのです。

バンカー内に溜まった雨水を効率良く逃がすために、あえて地中の管を露出させて埋め戻しがされていないと、ボールはそこに向かって転がっていきます。

バンカー内にある動かせない障害物の救済は、バンカー内で行なうことになります。

それが2019年からの新ルールでは、2罰打でバンカー外の後方にドロップすることができるようになりますが、ペナルティーを考えると有利な救済とは言いがたいものです。

またゴルフトーナメントの観客柵などと同じような、後方にニアレスト・ポイントを取れない障害物は、ドロップゾーンを設ける場合があります。

ボールの位置よりはるかに後方で、距離の上では有利な救済とは言いがたいときもあります。

球の位置で動かせない障害物に明暗が起きるゴルフルールとは

バンカーの中の動かせない障害物で無罰の救済を受けるときは、同一バンカー内にドロップをします。

しかし淵が盛り上がっているバンカーでは、無罰でバンカー外にドロップできる場合があります。

フラットなゴルフコースのバンカーでは公園の砂場のように、周囲を盛り上げて砂を敷き詰めたクロスバンカーがあります。

バンカー周辺の土手の部分にパイプを埋めていて、栓をあけて排水できるようにしている場合があるものです。

閉め忘れなどでボールが排水管に入ると、動かせない障害物の適用を受けられますが、管の中のボールがバンカー側ならバンカー内にドロップ、バンカー外まで転がっていたらバンカー外に無罰でドロップすることができます。

一般的にはネットなどでボールが入らないように加工していますが、中には防球柵が外れている場合もあるので、パイプに入ったボールはどこの位置で止まっているかを確認することが大切です。

ゴルフ場独自のルールによって動かせない障害物にならない

ゴルフコースでは動かせない障害物の判断で、紛らわしいケースがあります。

例えばグリーン後方にある花壇に石積みの外枠が設置されている場合は、明らかに動かせない障害物です。

また池を渡るための素敵な石橋なども、ハザードの境界を跨ぐように設置されていると、障害物と認定されます。

このようなケースでゴルフ場(委員会)が「コースに不可分の物」とするローカルルールを設定すると、無罰で救済を受けることができません。

プレーに支障があれば、アンプレアブルを宣言し、1罰打ののちドロップをすることになります。

あまりなさそうなケースのようですが、実は幼木の添え木などをこのコースに不可分の物として定めていることが多く、知らずに動かせない障害物として無罰でカウントすると、ホールアウト後に過少申告で競技失格です。

なおスコア提出前にローカルルールに気がついた場合、無罰をアンプレアブルの1罰打に変えることができます。

ただしアンプレアブルの救済は、ボールの位置から2クラブレングス以内なので、仮に動かせない障害物の救済であるニアレスト・ポイントから1クラブレングス以内が遠い場合は、誤所からのプレーになるので2罰打を加えなくてはいけません。

こういったことから、救済を受けるときはゴルフルールをしっかりと理解しておくことが大切なことです。

ゴルフルールにおける動かせない障害物とコースに不可分な物

ゴルフルールにおける「動かせない障害物」は、本来コースの中にあってはならないものなので、極力なくしているはずです。

それでも花壇などがあるときは、ローカルルールで「コースに不可分の物」として設定されている場合もあるので、事前に確認しておく必要があります。