【ゴルフの豆知識】飛距離と気温の関係性を知っておこう!

最終更新日:2018/08/02

寒い冬、ゴルファーの間で必ず話題に上がるのが、「今日は寒いから飛距離が出ないね」です。

理由としては、気温が低いと体の動きが鈍くなるだけでなく、ゴルフボールにも影響を与えると言われているからです。

ゴルフボールは小さく硬いのですが、意外と気温や湿度、高度や気圧で飛距離が大きく左右します。

そこで今回は、その飛距離と気温の関係性について説明しましょう。

飛距離に影響する気温と湿度

ゴルフは屋外のスポーツなので、天候や気温など自然の影響をモロに受けます。

まず気温が高くなると空気が膨張し、空気密度が小さくなります。

空気密度が小さくなることで空気抵抗が減り、飛距離への影響もありません。

影響があったとしても、若干通常よりも飛びやすくなる程度です。

対して気温が低くなるとその逆となり空気密度が大きくなります。

空気密度が大きくなることで空気抵抗が増え、いつもより飛距離は出なくなります。

また湿度が高くなると空気密度は下がります。

湿度が高いと飛距離が出ないイメージを持つ方が多いですが、実はその逆なのです。

湿度が高くなることで空気自体は軽くなるので、湿度が高い方が飛びます。

しかし湿度が高いと芝が湿気を持ってしまうので、思うようにランが出ないことから、着弾点によってはいつもより飛距離が出ないと感じる人もいるかもしれません。

キャリーで考えれば湿度が高い方が飛距離は出ますが、ランも含んでの距離になると飛距離は出ないのです。

気温がゴルフボールと飛距離に与える影響

気温の低い冬は、気温の高い夏と比べ飛距離が5~10ヤード差が出ると言われています。

ゴルフボールの状態によってはそれ以上の差が生まれることもあるようです。

飛距離と気温には比例関係があり、5度下がることで飛距離は2ヤードは短くなるとも言われています。

そんな気温がゴルフボールに与える影響とはどのようなものがあるのでしょうか。

まずゴルフボールは気温が低いと硬くなります。

硬くなることで反発力が低下するので飛距離が落ちてしまうのです。

イメージはゴルフボールの種類にある「ディスタンス」系です。

この飛距離を出すためのディスタンスボールは他のボールに比べて柔らかいです。

柔らかくして反発力を高めて飛距離を出すように作られています。

このように柔らかいと飛ぶ、硬いと飛ばないというのは想像しやすいでしょう。

そんな気温の低い日に硬くなったゴルフボールを元に戻す方法があります。

それはゴルフボールをポケットに入れて温めておくことです。

2個ポケットに入れておけば、冷えたボールと温まったボールをホールごとに取り替えることができます。

中にはポケットにカイロとゴルフボールを一緒に入れる人もいます。

ゴルフボールを温めることで飛距離が数ヤードは伸びると言われているのが理由でしょう。

気温が低い日は柔らかいゴルフボールを使おう

気温が低いことがゴルフボールに与える影響は硬くなることです。

その対策としてどうすれば良いでしょうか。

もちろん飛距離が落ちることを想定して大き目のクラブを使えばそれなりの飛距離が出ます。

しかし長いクラブになればなるほどミート率は下がってしまうデメリットがあります。

また安定して飛距離を出すことができないのであまりオススメしません。

別の対策として、ゴルフボール自体を替えることをオススメします。

どんなに性能の良いゴルフボールでも気温が下がるとボールの樹脂が硬くなってしまいます。

ゴルフボールが硬くなると反発力が落ちるので、いつも使っているゴルフボールより柔らかめのものに替えるのです。

気温の低さによっては思い切ってレディース用くらい柔らかいものを使用しても良いかもしれません。

最初から柔いものを使えば、低い気温で硬くなったとしても、いつも使っているものと同じくらいの硬さで留まるはずです。

しかし残念ながらこの対策は、日頃から柔らかめのゴルフボールを使用している人や女性ゴルファーには通用しません。

気温が低いとゴルファーは着膨れしてしまう

気温が低いことで飛距離が落ちてしまう原因の一つにゴルフウェアがあります。

季節によって当然服装は変わるものです。

多くのゴルファーは、気温が低いと何枚も重ね着することで着膨れしてしまいます。

着膨れしてしまうと体が動きづらくなり、いつものようのスイングができなくなることがあります。

きついのに無理にいつも通りにクラブを振ろうとするとスイングが崩れてしまい、ミート率が下がってしまいます。

ミート率が下がると当然飛距離は落ちます。

または着膨れのせいで思うようにクラブが振れず、無意識にいつもよりコンパクトなスイングになる可能性もあります。

そんなコンパクトなスイングでは、もちろん飛距離はいつもより落ちます。

ただコンパクトなスイングになるだけで、スイングが崩れているわけではないのでミスショットは出ません。

コンパクトなスイングになる分、大き目のクラブを選ぶと良いでしょう。

しかしできれば厚着をするのは移動の際だけでにして、ショットをする時には羽織っているものを都度脱ぐことをオススメします。

着膨れ具合によってスイングの大きさも変わってくるので距離が安定しません。

なるべくいつも通りのスイングができる格好でショットするようにしましょう。

飛距離が落ちることを想定したコースマネジメントを

気温が下がるとスコアが落ちてしまうと言う人がいるでしょう。

先に話しているように気温が下がると飛距離が落ちます。

ですから落ちた飛距離に合わせたコースマネジメントを考える必要があります。

夏場と冬場では飛距離だけでなくコース自体にも変化があります。

例えば芝が凍ってしまっているなど夏場にはないコースの状態になっていることもあり得ます。

冬の芝の状態に合わせてボールが落ちてどう転がるのか、どの番手でどのくらいまで飛ぶのかなど、いつもと違うことを予測しなければならないのが冬場のコースマネジメントになります。

ゴルフボールが硬くなったり、体の動きが鈍くなることでどのくらい飛距離が出るのか分からないと上手くコースマネジメントすることはできません。

練習場で気温の低い時の自分の飛距離をしっかり把握するようにしましょう。

これはアプローチでも同じことが言えます。

ゴルフボールが硬くなることでいつもよりランが出ます。

気温が低い時にどのくらいランが出るのかも、練習場やラウンド前のアプローチ練習場で確認しておくようにしましょう。

飛距離は天候も大きく関係する

飛距離には気温や湿度だけでなく天候も大きく関係します。

飛距離に一番影響するのは天候と言っても良いでしょう。

晴れた日と雨の降る日の飛距離は全く違います。

雨の日は湿度が上がるので、湿度のことだけを考慮すれば空気抵抗が少なくなるので飛距離は出ます。

しかし水による抵抗がボールにかかり続けます。

それは空気抵抗以上に影響が大きいので飛距離は当然落ちます。

またランを出したいドライバーや転がりが必要なパターでも飛距離が出なくなります。

さらに雨の日は風が強いことが多いので、風から受ける影響も考えなければなりません。

水による抵抗や風から受ける影響がどのくらいなのかはその度合いによって変わります。

雨の日に練習しておくことで多少は想定できるかもしれませんが、雨の日のラウンドはプロゴルファーでも難しいコンディションです。

雨の日のラウンドでスコアを落とすことは覚悟して挑んだ方が良いでしょう。

いつも通りのスコアが出ればそれは上出来だと言うことです。

自然との戦いも含まれるから止められない

ゴルフは屋外で行うスポーツです。

気温や湿度、気圧や天候は毎日変わります。

全く同じと言う日はないでしょう。

良く晴れた暖かい日にラウンドするのが一番ですが、そういうわけにもいきません。

しかし自然の動きを上手く掴んで攻略していくことは、ゴルフの難しさであり面白さでもあります。