ドライバーの飛距離UPに欠かせないロフト角とスイング調整

最終更新日:2018/06/27

飛距離アップするための三要素を満たすためには、ドライバーのロフト角を見直し、スイングを改造したほうが良い場合があります。

今回は飛距離を生むスイングの仕方と練習方法、また練習時間を確保できないゴルファーには、ロフト角が調整できるドライバーを紹介します。

ドライバーの打出し角はロフト角に合ったスイング調整が必要

ドライバーの飛距離の三要素は、「初速・打出し角・スピン量」です。

まず初速を高めるためには、ヘッドスピードを速めること、そしてスイートスポットでボールを捉えることが大切です。

このヘッドスピードの速さは、スイングの速さだけではありません。

ドライバーを効率良くスイングして、ヘッドを加速させることができれば、パワーの少ない女子プロでも一般男性ゴルファーより飛距離を稼ぐことができるものです。

また打出し角を適正にするためには、スイングとロフト角が大切です。

ドライバーショットはティーアップしたボールを打つため、フェースが下から上に向くスイングが必要になります。

そこでスイングの最下点をボールの手前において、いわゆるアッパーブローのスイングをすれば、ロフト角以上の打出し角を調整することができます。

あとは、スピン量を減らすことができれば飛距離は確実にアップします。

ロフト角によってフェースに斜度があるため、ボールの側面をインパクトすれば、必ずバックスピンがかかってしまいます。

多すぎるバックスピンで打ち出されたボールは吹け上がるので、スピン量を抑制できれば吹け上がらずに飛球します。

ドライバーのロフト角調整の前にヘッドスピードを上げる練習

ドライバーショットの飛距離を伸ばす、三要素を活かすための練習が必要です。

まずはスイートスポットでボールを捉えられるようスイングの調整が必要でしょう。

そこで市販の練習グッズを使ってインパクトの精度を上げていきます。

振り幅を抑えて、まるでパッティングのようにコツコツの芯に当てる練習をして、徐々に振り幅を大きくしていくと、簡単にボールを捉えることができるようになるでしょう。

そこで打撃ポイントをチェックするためのシート、「インパクトマーカー」を購入すると便利かもしれません。

次にヘッドスピードを速くするための練習法ですが、こちらも市販のグッズを使って素振りを繰り返すことで早く効果を得られるようにします。

ヘッドスピードを速くするに素振りをしますが、野球のマスコットバット(素振り用の重いバット)と同じ原理で練習します。

ドーナッツ状の重り「ウェイトアップ」を購入して、ドライバーやアイアンのシャフトに装着すると、マスコットバットのように重いクラブができ上がります。

ヘッドの重みを感じながら、なんども繰り返し素振りをすれば、ヘッドスピードは速くなるはずです。

まずはここまで完全にクリアできてから、次のロフト角以上の打出しができるようなスイングを練習します。

ドライバーのロフト角とフェースの向きでスイング調整する

男性用のドライバーのロフト角は、9度から12度くらいまでの幅があります。

女性用だと12度から14度が一般的でしょう。

昨今のチタン系のヘッドはスプリング効果が大きいので、ロフト角はややフラット気味のものが多くなっています。

つまり10度前後のロフト角が主流になっているのですが、実際には普通にスイングをしているとこのロフト角では飛距離がダウンしてしまいます。

なぜならドライバーが打出す角度は14度が理想と言われています。

ボールの側面をフェースで捉えると、ロフト角通りにで打ち出すことになるので10度前後の打ち出し角になるのは想像に難くないでしょう。

そこでスイングの最下点をボールの手前にして、ヘッドが上がる時にインパクトすれば、「ロフト角+フェースの向き」で理想的な打出し角を得ることができると考えられるのです。

この打ち方はいわゆるアッパーブローです。

このアッパーブローの練習方法は、まずレベルブローでスイングをすることからです。

練習場の人工芝とドライバーのソールが擦れて、「シュ」と音が出るように何度もスイングをしてください。

人工芝の擦れた位置と、自分の身体の位置に置き換えて確認します。

あとはティーアップしたボールの手前に、シュと音が出た位置を調整すれば、アッパーブローのスイングが簡単にできるはずです。

ロフト角よりも打ち出す角度を調整するドライバーショット

アッパーブローでドライバーショットができるためには、スイングの最下点を知る必要があります。

ここで重要なのは、スイングにバラつきがあると、ミスショットに繋がるということです。

もしもバラつきが気になるようなら、最初のスイートスポットでのミートと、ウェートを付けた素振りを繰り返し練習しなくてはなりません。

ロフト角とアッパーブローによって、理想的な14度で打ち出すことができるようになったら、次はスピン量を抑制するステップです。

すでにアッパーブローでインパクトができているので、ボールの側面からインパクトするレベルブローと比べるとスピン量は落ちているはずです。

一般ゴルファーでスピン量は4500回転くらいと言われていますが、飛距離アップのスピン量は2500回転を目安にしています。

ロフト角が決まっていて、しかもアッパーブローでスイングしているので、あとはロフト角をさらに小さな9度以下にして調整するしかありません。

しかしロフト角を小さくするとスイングの難易度は高まって、ミスショットにつながる恐れがあります。

そこで逆回転を抑えるために、横回転をかけることにするのです。

ドライバーのロフト角を変えずにバックスピン量を調整できる

ドライバーのスピン量が増えるとボールは吹け上がり、飛距離ダウンに繋がります。

このバックスピンの回転数を抑えるには、フェースの斜度であるロフト角の立っているドライバーを使うのが簡単です。

ただしそのロフト角にも限度があるので、スイング方法と球筋を変えてスピン量を調整するのが普通でしょう。

飛距離アップの球筋と言えば「ドローボール」が浮かんではきませんか。

いわゆるフック系の球筋が飛距離を生むわけではなく、ボールに横回転をかけることで同時にバックスピン量を減らしているのです。

このドローボールの練習法は、身体の軸を中心に左腕を開けないようにスイングすることです。

左脇にタオルを挟み、テークバックで落ちないようにすれば、軸を中心にした捻転ができているはずです。

スイングのイメージはインサイドアウトを心がければ、理想とするスピン量になるでしょう。

「カチャカチャ」ドライバーでロフト角を自分で調整する

スイングを見直してドライバーの飛距離を伸ばすのは、地道な練習を繰り返す必要があります。

しかし実際には、ゴルフのことばかりを考えてはいられないので、最後まで達することができないゴルファーが多いようです。

そんな時には、「カチャカチャ」を利用してみると良いかもしれません。

一般的にはカチャカチャと呼ばれている可変式のドライバーが今や所狭しと市販されています。

ロフト角やライ角を簡単に変えることができ、さらにはウェートを動かすことで、重心深度が重心距離を変えることもできます。

2008年のルール改正で、可変できるクラブも使用できるようになりましたが、簡単に調整できないことや、ラウンド中に調整できないような仕組みであることが条件となっているので、ラウンド中には変えることはできません。

メーカーによって違いますが、テーラーメイド「グローレF2ドライバー」であればプラス2度マイナス2度で、ロフト角の合計は4度の差を出すことができます。

スイング改造の練習ができないようであれば、カチャカチャで調整して自分の合ったドライバーを使ってはいかがでしょうか。

アマチュアゴルファーに便利なロフト角調整機能の付いたドライバー

ドライバーのロフト角やライ角を調整できる可変タイプのカチャカチャは、今ではほぼ全メーカーで販売されています。

スイングを改造するたびに、ロフト角やライ角を合わせて買い換える必要がなくなるので、アマチュアゴルファーにはとても便利なクラブだと言えるでしょう。