ゴルフ場でバンカーに守られているグリーンとは戦略的なの?

ゴルフ場のバンカーは、誰のために設置しているのでしょう?

仮にプレイヤーが戦略的なコースとして楽しめるためであれば、あれほどグリーンを取り囲むような配置が本当に必要なのでしょうか。

そこで、プレイヤーの視点とコース管理の視点から、バンカーのあり方を考察していきます。

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ゴルフ場のグリーン周りのバンカーが難易度を上げている?

ゴルフコースのバンカーが好きか嫌いかを問われると、フェアウェイを対象にすれば嫌い、ヘビーラフを対象にすれば好きという答えが返ってくるかもしれません。

またバンカーの深さや距離などもあり、一概に判断することはできないでしょう。

ゴルフコース内に設置されてるバンカーは、1打目地点もしくは2打目地点に設置されているものでフェアウェイにあればフェアウェイバンカー、横切るように設置されていればクロスバンカーと呼びます。

一方でグリーン周りに設置されているバンカーは、ガードバンカーと呼ばれています。

アゴが高く深いタイプや、パターで転がしてもグリーンオンできる浅いタイプまで、さまざまな形のものがあります。

フェアウェイバンカーは、そこを越える手前で止めるかの選択が必要になりますし、クロスバンカーはOBなどのトラブルを免れる効果もあり、すべてがマイナスと言うわけではありません。

またガードバンカーは戦略性の高いレイアウトになって難易度を上げていますが、一方で後方にOBがある場合にはそれをガードする役割も担ってくれています。

ゴルフ界の変化に対応したグリーン周りのガードバンカー

ゴルフ場に配置されているバンカーの中で、グリーン周りに配置されているものが難易度を高めています。

日本のゴルフコースに限定してみると、六甲にゴルフコースが開設されてから、すでに100年以上の年月を経ています。

この間にクラブやボールは進化し、ゴルファーのレベルは上がります。

結果として、コースの難易度を上げるため、距離を長くしバンカーを配置するレイアウトが作られていきます。

新しく造成されるコースは、たっぷりと距離をとり、戦略的なコースレイアウトを作れたために、バンカーを過度に配置する必要はありませんでした。

一方で従前からの「歴史のある」コースは、距離を伸ばすスペースがわずかしかとれず、グリーンを取り囲むようにバンカーを配置することになります。

「ガードバンカーの効いたレイアウト」が戦略的コースと言われるようになりますが、本来のコース設計者の目論見からは違った形へと変化していくことになります。

ゴルフ場のグリーン周りのバンカーは芸術性こそが大事!

ゴルフコースのレイアウトは、戦略的な部分も必要ですが「綺麗さ」が重要です。

綺麗さには見た目の美しさもありますが、地形などを考慮して造成する芸術性のようなものです。

そうしたコースレイアウトにはいくつかのタイプに分かれていてます。

誰もが考えられるであろうストレートなレイアウトは、専門家は周辺の樹木の配置やグリーンの高低差などで、距離感に錯覚を起こさせようとします。

ここで重要になるのが、2打目地点の距離の設定です。

歴史のあるコースが造成されたころの平均飛距離は200ヤード前後、ところが現在は230ヤードを越えるとなると、ボールが着弾する箇所が伸びてしまいます。

仮に2打目を打ち下ろしで設計していたとすると、その下り坂を利用してグリーン近くまで転がっていくかもしれません。

そこで樹木を植えたり、フェアウェイバンカーを設置して手前で刻むように、新たなレイアウトに変更するわけです。

またグリーン周辺にもバンカーを配置して、手前からアゴの高いバンカー、オーバーすると奥にもバンカーが待ち受けているような、少し違和感のあるレイアウトになってしまうことになります。

グリーン周りのバンカーが増えてゴルフ場の手間も増えた

そもそもゴルフ場にとってバンカーは手のかかるものです。

通常の芝であれば週に1度程度、ラフ狩り専用の乗用ロータリーモアで、グリーン周りをクルクル走り回ればOKです。

ところがバンカーは、足跡を消すために毎回砂を均す必要があります。

毎朝、バンカー均し専用の乗用バンカーレーキに乗って、バンカーの中をクルクル走り回り、足跡を消していきます。

ただし砂が偏っていれば、スコップで平均化したり、グリーンに向ってアゴを駆け上がった足跡はバンカーレーキ車ではできません。

1つのグリーンに3つか4つあると、1ホールで30分はかかってしまいます。

これを18ホールすべて行い、プレイヤーがそのホールに入る前にすべての作業を終了しなくてはいけません。

こうしたグリーン周りの作業は時間的な制約があるため、コース管理にとってバンカー増設は、作業量増大に繋がることになります。

さらにバンカーのルールに抵触する、バンカーエッジの処置も作業量を増やすこととなっています。

グリーン周りのバンカー整備費はゴルフ場の売上から?

ゴルフルールでは、バンカーの中で生えた草の上にボールが乗っていれば、バンカー外でプレーができることになっています。

つまり、砂の上にソールしてアドレスすることもできますし、アンプレアブル(1罰打)を宣言してバンカー外に出すこともできるのです。

機械でバンカー周辺の草を刈っても、ギリギリの生え際は脱落する危険があるので手刈りするしかありません。

しかも境界線が曖昧だと、バンカー内なのか外なのかでトラブルになるかもしれません。

特にグリーン周りのバンカーは、その1打がスコアに直結しますので、バンカー内かバンカー外かは重要なところです。

通常作業の「エッジ切り」で周辺の芝を根から切り落とします。

そうした切り落とす作業も大変ですが、切り落とした根や草をバンカー内から運び出す作業も労力を必要とします。

これらの作業をローテンションで組みながら、バンカーを維持しているので、戦略的コースほどコース管理の費用がかかることになります。

もちろん管理費の増大は、プレー料金に跳ね返ってくるのは間違いありません。

バンカーだらけのグリーンではゴルフ場のステイタスは下がる

最初のバンカーが好きか嫌いかの問いを考えた時、このありがた迷惑なバンカーの維持費をプレイヤーが負担していて、現在の半分になれば確実にプレー料金が下がるとなれば、大方のゴルファーの答えが想像できることでしょう。

ゴルフ場はプレイヤーに喜ばれるために難易度を上げ、余計な経費を使ってまで維持をしてきました。

一方でゴルファーは、そのバンカーによってゴルフの面白さを感じることができるのは、ほんのわずかな人たちで、大半のゴルファーは煩わしいと感じているのではないでしょうか。

ティーショットでハザード越えの綺麗なケープが設定されているのに、グリーンをバンカーで取り囲む醜いレイアウト、レダンと呼ばれる芸銃的な斜めのグリーンの回りにたくさんの穴を掘り、砂を敷き詰めてしまっては、コースを造った時のコンセプトが台無しになってしまっています。

繰り返すようですが、すべてのゴルファーが難易度の高い、戦略的なコースを望んでいるわけではなく、芸術性の高い綺麗なレイアウトでもプレーを望んでいるのではないでしょうか。

距離の長いコースでなければならない理由は、少なくともアマチュアゴルファーにはないような気がします。

ゴルフ場のグリーン周りのバンカーを少なくしよう!

ゴルフ場のバンカーについて、プレイヤーの側からとゴルフ場側から考察してみました。

特にグリーン周りのあまりにも醜悪なバンカーの配置が増えてきた現況では、そろそろ経費節減も含めて、バンカーの個数削減を考える時ではないでしょうか。