シャフトが硬いとダメ?元調子だとスライスしやすくなるの?

最終更新日:2018/05/22

元調子のシャフトはインパクトで硬く感じます。

これは、先端側がしっかりとしたシャフトだとしなりを感じるのが難しくなる為です。

対して先調子のシャフトは先端が良くしなるので、シャフトのしなりを感じてボールを打つ事ができるでしょう。

シャフトがしなると言う事は、インパクトでヘッドが戻ってボールを捕まえてくれるということ。

しかし元調子だとこのヘッドの戻りが起こりにくい為、フェースが開いて当たってスライスしてしまうのです。

では、シャフトが元調子の場合だとスイングにどの様な影響が出るのか見ていきましょう。

元調子のシャフトだと先が細かく震えるので硬く感じる

シャフトの硬さを測る数値として、振動数(振動係数)というものがあります。

これは、測定器を使い、グリップを固定してヘッド側の振動する数値を測るという物です。

一般的には、シャフトの硬さを知る数値としてはR、SやXがあると思いますが、これはメーカー間で硬さが統一された上での表示ではない為、シャフトの硬さを知る値としてはこの振動数を見ると良いとされています。

硬いシャフトほどしなり幅が狭いことで細かく多く振動する為、数値は大きくなります。

逆に柔らかいシャフトはしなり幅が大きくなり、数値は小さくなります。

また先調子の数値は大きく、元調子の数値は小さく出る傾向があります。

これは測定方法に理由があり、グリップを固定し、ヘッド側のしなりの反復回数を測るからです。

単純に細かく多く振動するという事は、それだけ硬く感じるという事です。

定規を使うと分かりやすいかもしれません。

小学生の頃、定規の端を持って片方を弾いた経験があるのではないでしょうか。

その時、硬い定規は細かく多く振動し、柔らかい定規は大きく振動しませんでしたか。

あの感覚がシャフトでも同じ事が言えます。

硬いシャフトほど細かく振動して、ヘッドのしなり戻りが得られない為、スライスしやすいと言えます。

スライスするゴルファーなら元調子より先調子のシャフトを選ぼう

元調子のシャフトはヘッドの戻り現象が起きない為、スライスしやすいと言えます。

しかし先調子のシャフトなら、ヘッドスピードや体力に自信がないゴルファーでも適度にヘッドが戻ってボールを捕まえてくれます。

数値で言えば、ドライバーのヘッドスピードが45m/s以下なら、先調子のシャフトを選んだ方が良いかもしれません。

ただ、シャフトにも様々な特性があるので、ヘッドスピードが遅いイコール先調子とはならないケースもあります。

シャフトには手元から先にかけて硬さにばらつきを持たせてあり、これが元調子などの特性につながります。

一般的に手元が硬く、真ん中にかけて柔らかく、先にかけて硬くしてあるのですが、この段階に調整を持たせる事で、様々な特性のシャフトを作ってあります。

鉄の棒みたいに上から下まで硬かったらボールは飛ばせないですよね。

スライスするゴルファーのスイングなら、手元側は硬めで、先にかけて少し柔らかくしてあるシャフトだとフィットする傾向にあります。

クラブをブンと振った時に、シャフトのしなりを適度に感じる位がちょうど良いシャフトだと感じるでしょう。

元調子のシャフトをスライスせずに効率良く振るには

元調子のシャフトは硬く感じる分、効率良く振る必要があります。

良く硬いシャフトだからと強く握って振るゴルファーを見かけますが、これは逆効果です。

こういったゴルファーは右肩が突っ込んでスライスします。

元調子のシャフトほど柔らかく握ってヘッドの運動エネルギーを効率的に使う必要があるでしょう。

グリップを強く握ってしまうとこの運動エネルギーを得る事が難しくなってしまいますので、できるだけ柔らかく握って、ヘッドの重みを感じながらスイングするようにしてください。

そうする事で、ヘッドが走る様になります。

この感覚が大切です。

元調子のシャフトは先端が硬い為、グリップを硬く握ってしまうとヘッドが走りません。
効率的にヘッドを走らせられるグリップの強さを普段の練習から意識してください。

練習で手の皮がむける様なゴルファーのグリップは強く握りすぎていると言えます。

グリップがズレるのは弱く握っているからではありません。

元調子のシャフトでパワーフェードを打って距離を稼ぐには

硬めの元調子のシャフトを上手く振ってスライス系のボール、パワーフェードを打つ方法について見てみましょう。

最近のクラブとボールは飛ぶので、スライス系のボールでも十分に飛距離を得られる様になりました。

そのため、敢えて距離を稼ぐようなドロー系のボールを打つ必要がなくなったと言えるかもしれません。

ただ、ゴルフクラブはスイングがインサイドインの正しい軌道で振れば、ボールは捕まったドロー系のボールになります。

ですので、正しいスイングを身につける事は大切です。

パワーフェードの打ち方は、スイング軌道がややアウトサイドインになります。

また、インパクトではロフト角度をやや立てる必要もあります。

ロフトが寝て、アウトサイドインの軌道で振ると、それは単なるスライスでしかありません。

しっかりとインパクトでロフトを立てて、低めのボールで打ちます。

左サイドのリードを保ち、ボールを上から潰すイメージと言ったら良いかもしれません。

元調子のシャフトなら先端が硬く上を向きにくいことから、ロフトを立てる事が容易にできる為、こうしたパワーフェードを打つ事ができます。

スライスを我慢、シャフトが降りてくるまで上半身を開かないスイング

プロのボールはコントロールされた綺麗な放物線を描きますよね。

フェースにしっかりとボールを乗せ、右サイドで包み込む様なイメージでボールをとらえます。

反対に、アマチュアゴルファーはフェースにボールを当てて飛ばすイメージです。

プロの様にスライスせず、捕まったコントロールされたボールを打つにはどうしたら良いのでしょう。

それにはまず、インパクトゾーンでのボールの打ち方を考える必要があります。

まずダウンスイング以降、ボールをヒットするまでシャフトが降りてくるのを待つ必要があります。

その為には、上半身を開かず、閉じた状態でインパクトを行う事が重要です。

時間にするとコンマ数秒という世界ですので、なかなかイメージしづらいと思いますが、インパクトで上半身が開くと、ボールは捕まりません。

ヘッドも返らない為、捕まったボールを打つのは無理と言えます。

元調子のシャフトならなおさらスライスする可能性が高くなるのです。

インパクトでは上半身が閉じた状態をキープして、打ってから上半身を起こしてフィニッシュまでもっていってください。

フェースが開いてスライスするボールから早く卒業しよう

ゴルフスイングを腕の力だけで行おうとすればするほど、インパクトでフェースは開いて当たりやすくなります。

この結果はスライス、しかも右に出てさらに右に曲がるプッシュスライスです。

シャフトが元調子なら尚更右に出やすくなります。

これが嫌で、右手を返して何とかしようとすると今度は引っ掛けが多発するでしょう。

こうなると、もうどうしようもないですよね。

ゴルフスイングは上半身と下半身のバランスが非常に大切で、フェースが開くスイングというのは腕の力だけで振ろうとするスイングと言えます。

ヘッドはスイング中運動エネルギーによってかなりの重量となります。

これを手や腕の力だけで何とかしようとしても、コントロールできるものではありません。

ダウンスイングは下半身主導で行い、腕の力を使えるのはインパクト以降です。

スイングが難しくなるので、アマチュアゴルファーは腕の力を抜いてスイングする様にしましょう。

その方が結果的に上手くいきます。

元調子のシャフトは硬くスライスしやすい

元調子のシャフトは振動数以上に硬く感じる為、ヘッドが戻りづらく、その分スライスしやすいと言えます。

ヘッドスピードが45m/s以上あるゴルファーでなければ、シャフトの特性を生かしたスイングをする事は難しいかもしれません。

インパクトゾーンでのヘッドの返りはボールを捕まえる為には必須な動きと言えますが、これを手の力で行うというのは間違いです。

正しいスイングプレーンでクラブが降りてくれば、ヘッドは自然に返ってボールを捕まえてくれます。

正しいスイングであれば、元調子のシャフトでもしっかりとボールを捕まえて飛ばしてくれるでしょう。