ユーティリティと同じ飛距離を持つ19度のアイアンやウッドとは

最終更新日:2018/03/26

最近はユーティリティを使っているゴルファーがかなり増えています。

それはフェアウェイウッドの飛距離を持ち、アイアンの打ちやすさを兼ね備えているのが要因のようです。

そこでアイアンとフェウェイウッドと比較して、19度ユーティリティを選ぶ時のポイントを紹介します。

19度のユーティリティの飛距離は5番ウッドに相当する

最近はフェアウェイウッドやアイアンの代わりに、ユーティリティを入れていることが多いようです。

アイアンの感覚で打てるのに、フェアウェイウッドの飛距離を得られることから、魅力的なクラブとなっていることが理由の1つです。

一方で、まだ生まれて間もないクラブですので、メーカー間には相当の隔たりがあります。

通常クラブは番手で呼ぶことが多いのですが、、ユーティリティの場合は3番もしくは3UTと言うよりもロフト角で呼ぶことが多くなっています。

例えば3番もしくは3UTは、19度から21度のユーティリティになりますが、ロフト角が3度違うとアイアンであれば番手1つの違いがあります。

こういった理由からユーティリティは、ロフト角でしっかり選ぶことにしましょう。

ちなみにロフト角19度のユーティリティの飛距離はおよそ200ヤードです。

フェアウェイウッドで比べると5番ウッドのロフト角とほぼ同じで、飛距離も同じくらいになります。

どちらが打ちやすいかは個人差がありますが、シャフトの長さで比べるとユーティリティは39.5インチ、フェアウェイウッドは42インチなので、扱いやすさからユーティリティを選択することが多くなっているようです。

19度ユーティリティには扱い易さタイプと飛距離タイプがある

ユーティリティは、メーカーやモデルによって番手と飛距離が違うので、ロフト角で選ぶようにと説明しましたが、その前にタイプを決める必要があります。

そもそもユーティリティは、アイアンとフェウェイウッの中間のクラブと言う位置づけがあります。

しかしメーカーによっては、アイアンに近いタイプとフェウェイウッドに近いタイプが作られているため、まずはどちらのタイプを選ぶかを決めなくてはいけません。

例えばダンロップ(メーカー)のアイアンモデル(スリクソンZU65ユーティリティ)は、2番が18度、3番が20度で若干ソール幅のあるアイアンのような形状です。

ところが同じダンロップのフェアウェイウッドモデル(スリクソンZH65ハイブリッド)は、3番が19度でフェウェイウッドをひょろ長くした形状です。

この2つのタイプを、飛距離で比較するとフェアウェイウッドモデルのほうが飛びますが、扱いやすさで比較するとアイアンモデルのほうが優れています。

選ぶ前に飛距離優先なのか扱いやすさ優先なのか、基準を決めておく必要があります。

さらに19度ユーティリティは方向性重視と飛距離重視の2種類がある

アイアンタイプなのかフェアウェイウッドタイプなのかを決めることができると、どちらの代用で使うのかが決まります。

19度のユーティリティをロフト角で比較すると、アイアンだと2番かストロングタイプであれば3番アイアンです。

どちらにしてもフェアウェイからは難易度の高いクラブですが、これがフェアウェイウッドだと5番です。

単にクラブの長さで比較すると、3番アイアンのほうが短いわけですが、難易度で見ると5番ウッドのほうがやさしいと感じるのではないでしょうか。

ちなみに19度のアイアンタイプのユーティリティは、3番アイアンよりも1インチ長いので、アイアン感覚で考えるとさらに難易度が上がるイメージを持つかもしれません。

一方で飛距離を重視するのであれば、断然フェアウェイウッドタイプのほうが安心できます。

ところがフェアウェイウッドとは違って、重心が浅い分だけ曲がる可能性があります。

つまり方向性を重視するならアイアンタイプ、飛距離を重視するならフェアウェイウッドタイプということになります。

19度ユーティリティは飛距離よりも球筋で決める

2つのタイプの19度ユーティリティのヘッド形状を見比べると、アイアンタイプはもちろん重心は浅くドローやフェードをかけたインテンショナルなショットが可能です。

問題なのはフェアウェイウッドタイプの方です。

通常の5番ウッドと比べると、フェースのトゥからヒールまでが長く、奥行きが狭いために重心が浅くなっています。

5番ウッドはヘッドが小さくて奥行きがあるため、重心は深くなっていて、打ち出しでは直進性に優れています。

つまりフェアウェイウッドは、多少ミスショットしても曲がらない構造です。

一方でユーティリティのフェウェイウッドタイプは、重心が浅いためにフェースの向きがズレるとすぐに反応してしまいます。

上級者であればウッド系のクラブでドローやフェードを打てれば、攻めのゴルフができるので好まれます。

しかし初心者であれば、本来のターゲットに向けたショットがしにくくなるので、フェアウェイウッドタイプで飛距離を選択するよりも、アイアンタイプで方向性を選択したほうが良いのではないでしょうか。

19度ユーティリティは風でも飛距離に影響が少ない理由

19度ユーティリティと3番アイアンを比べると飛距離ですし、5番フェアウェイウッドと比べると扱いやすさですが、ユーティリティはどちらにもない素晴らしいものを持っています。

それは低弾道です。

アイアンはピンポイントに落としたいクラブですから、バックスピンによってボールはロフト角よりも高く上がります。

またフェアウェイウッドも高弾道で打ち出し、バックスピンによって最頂点から急速に落下して止まる球を打つことも可能です。

一方でユーティリティは低弾道になるよう、他の2つのタイプと比べて打ち出す角度が低いため、ランする割合が高くなります。

飛距離つまりキャリーで飛ぶ距離が同じでも、ユーティリティはキャリーとランを合わせた距離が長くなるわけです。

そしてこの低弾道は、他の2つの高弾道タイプと比べて、風の影響を受け難いというメリットがあります。

横風で流されず、アゲインストでも押し戻され難いことから、他のタイプと比べると、風のある時でも飛距離に影響が少ないクラブと言うことになります。

ユーティリティ19度は飛距離よりも関連性で合わせる

19度ユーティリティをキャディバッグに入れるのであれば、3番アイアンは必要なくなるでしょう。

グリップを指2本分空けて短く持つと、2インチ短くなるので4番アイアンも必要なくなります。

つまり1本入れるとアイアン2本分の飛距離をカバーできることになります。

さらに言えば5番ウッドも必要なくなるので、ドライバー、スプーン、ユーティリティ19度、5番アイアンと並ぶことになります。

ここで大事なことはユーティリティが、ウッドとアイアンのどちらに位置づけしているかです。

ウッドに位置づけするのであれば、シャフトの硬さやバランスなどをウッドと同じように揃えることが大切です。

またアイアンに位置づけるのであれば、シャフトの長さやライ角などもアイアンに近づけるようにします。

単独1本で優れたクラブであっても、他のクラブとの関連性が薄いとどうしても使い勝手が悪くなります。

アイアンが軽量スチールであれば、ユーティリティのシャフトも軽量スチールで合わせるようにしてください。

フェアウェイウッドタイプであればウッドと同じタイプのカーボンシャフトを挿すと扱いやすくなるはずです。

ただしアイアンタイプは、シャフトが長くなるので軽めの重量にします。

またウッドタイプは少し重いシャフトを選ぶようにしましょう。

自分の思い描くタイプに、より近づけておくと本当に頼りになるクラブになるはずです。

19度ユーティリティは打ち方によって飛距離が違ってくる

便利なユーティリティですが、200ヤードの飛距離を出せる19度は、いくら簡単とは言え練習しなければ実践では使えません。

フェアウェイウッドタイプなら払い打ち、アイアンタイプなら打ち込むといった打ち方の違いによって、さらに利用度は広がるはずです。