ゴルフボールに寿命はあるの?新品未使用なら問題ない?

最終更新日:2017/11/17

コンペの賞品で高級ゴルフボールをゲット!
しかし無くすと勿体無いからなかなか使う勇気が出ない、ということありませんか。

果たして未使用のゴルフボールに寿命はあるのでしょうか。
上達するまで大事に取っておきたいですよね。

でも高級ゴルフボールがダメになったら更に勿体無いことになってしまいます。

未使用のゴルフボールの寿命は

未使用のゴルフボールの寿命は大体4、5年と言われています。

使用していない状態での経年劣化はごく僅かです。
ですからコンペで手に入れた高級ゴルフボールを、上達するまで大事に取っておいても問題ありません。
5年経っても使うのが不安なくらい上達していなくても、思い切って使ってください。

しかしこの寿命はあくまでも「通常温度」で保管していた場合です。
真夏の炎天下、車のトランクにボールを入れたままにしたら劣化は早くなります。
なぜならゴルフボールは中身は強いのですが、カバーが弱いからです。

カバーは高温に弱いのです。
70度くらいまで温められるとカバー部の樹脂が軟らかくなってしまいます。
ですから使わないゴルフボールは車から降ろしておくようにしましょう。

しかしこれらの話はあくまでも「未使用」のゴルフボールの場合です。
使用したゴルフボールになるとまた寿命は変わってきます。

使用したゴルフボールの寿命は

未使用のゴルフボールは意外と寿命が長いのですが、使用したゴルフボールの寿命はどのくらいなのでしょうか。

プロゴルファーは2、3ホールごとにボールを交換します。
しかしこれ実はゴルフボールの寿命とは全く関係ありません。
単に彼らのルーティンか、ゴルフボールが傷ついてしまったかのどちらかでしょう。

ボールの性能は1ラウンドくらいでは落ちません。
ボールの耐久性が落ちる前にカバーが傷ついたり、無くしたりします。
そのためボールの見た目がきれいな限りは使い続けても何の問題もありません。
カート道路や木などに当たって傷ついたりしない限り、ラウンド途中にボールを交換する必要はないのです。

逆に傷ついてディンプルが変形した箇所があるボールは飛距離が落ちたり、曲がりが強くなったりします。

また運良く性能が落ちるくらい劣化するまで使い続けられたとしたら、驚くようなドロップボールやスライスした後にフックと言ったようなとんでもない弾道が出ることもあります。

未使用のゴルフボールに激しい衝撃を与えたら

未使用や使用したゴルフボールの寿命は長いかもしれませんが、何回打っても反発力は低下しないのでしょうか。

ドライバーショットでのインパクトの瞬間にゴルフボールが受ける衝撃は1トン以上です。
あまりに大きな数字でイメージが湧かないかもしれませんが、相当な衝撃だと言うのは分かるでしょう。

インパクトの瞬間、ボールは2/3くらいの直径にまで押し潰され、縦に伸びます。
こうした変形を1ラウンドで何度も繰り返しているのです。

ゴルフボールはこうした変形に強い素材を使用しているので、1トン以上の衝撃を受けても反発力が低下することはありません。
しかし何度も打っているとボールの表面にあるディンプルが削れてしまい弾道が変わることはあります。

ゴルフクラブ同様、ゴルフボールもミクロ単位で緻密に研究、そして計算されているので、寿命はまだでもディンプルの変化から100%の性能をキープすることは難しいでしょう。

こういった点から「寿命=使える」と思うのが妥当でしょう。

ロストボールは未使用でないので既に寿命ギリギリかも

未使用のゴルフボールでも高温環境であれば劣化が早まると話しましたが、水に長時間浸けたゴルフボールも劣化します。

未使用で水に長時間浸けることはもちろんないのですが、ここで気をつけて欲しいのは「ロストボール」です。
ロストボールとは、定期的に池に入ったボールを拾う業者が巡回して拾ったボールを綺麗にして販売しているものです。
水に長時間浸けたボールはゴムが劣化して反発力が低下します。

ゴルフボールをたくさん無くし、性能にもあまりこだわらない初心者ゴルファーなら問題ありません。
しかしある程度の経験者は既に寿命の来ているロストボールよりも、安価でも新品のボールを使った方が良いです。

ロストボールであってもタイトリストpro v1など高級ボールであれば結構な金額になります。

実は過去にタイトリストがロストボール業者を訴えたことがあります。
池の中から集められたゴルフボールは性能が劣り、これをタイトリストのボールとして再度販売されるのは、商標侵害にあたると裁判が行われたのです。

同じぐらいのお金を払うのであれば新品の方が間違いなく良いですよね。

傷を自己修復するゴルフボール

ゴルフボールの寿命を決める一番の原因は「傷」です。

もし傷を自己修復するゴルフボールがあったら、常に未使用状態をキープできる夢のようなボールになりますよね。

実はそんな夢のようなボールがあります。
それはブリヂストンの「ツアーB V10」です。

自己修復機能があるのは、「スリップバイトコーティング」という新しい塗料です。
コーティングの材料が、非常に軟らかく高弾性のため、一度ついたキズが、外部からの圧によりバネのように押し戻されて、元の状態に戻るのです。
このように傷を自己修復してくれるのであれば、寿命なんてなく半永久的にそのボールを使うことができます。

しかしもちろんそんなうまい話はありません。
表面についた細かな傷であれば自己修復しますが、コーティングは10数ミクロンの厚さのため、それよりも深いキズがついた場合は、残念ながら修復されません。
そんな魔法のようなボールが登場してしまったら、ボールの売上が落ちて、ゴルフメーカーは商売あがったりですよね。

でも確かに耐久性は抜群に良くなり、汚れにくい効果はあるようです。
それだけでなく擦り合わせるとくっつくほどの摩擦力があるので、アプローチでのスピンの保持率が向上しています。

ゴルフボールのお手入れ方法

ゴルフボールの寿命は長いですが、未使用状態のようにより綺麗な状態で使うためにゴルフボールのお手入れ方法を教えます。

ゴルフボールが汚れたら、必ず綺麗に拭き取りましょう。
水洗いをしても問題ありませんが、必ず乾拭きして水気をしっかり取ってください。

また高温多湿の場所に保管しないでください。
既に説明しましたが、ゴルフボールは高温に弱いです。
ボールが入ったキャディバッグを車に積みっぱなしにしている人が多いですが、それは厳禁です。
もちろん高温多湿はゴルフボールだけでなく、キャディバッグやゴルゴクラブにも悪いので気をつけてください。
面倒かもしれませんが、使わない日は必ず車から降ろすようにすることですね。

残念ながらどんなに大切に使っていたとしても、明らかに大きな傷がついたら使うのは控えましょう。
多少の傷は問題ないですが、打ったときに違和感があったら使用をやめるのがスコアメイクにも繋がります。

大事なゴルフボールは部屋の涼しいところで大切に

コンペで良いゴルフボールをゲットしても、安心して使えるようになるまで大切に保管しましょう。

もちろん使ってダメではないのですが、無くすこと以上に、高級ボールのほとんどは十分なヘッドスピードを必要するので、そのレベルに達するまで取っておく方がベターです。
使えるようになることを目標にぜひ頑張ってください。
良い環境であればタイムリミットは最大5年です。