練習場でボールを打っても正確なミート率は計測できないかも

最終更新日:2017/11/08

練習場でボールを打っていて、上達度をチェックするのはラウンドするしかないと考えていませんか。

科学の進歩によって、指針となるミート率が確認できる簡易計測器が安価に販売されています。

そういった機器を使えば上達度をチェックできると言われていますが、実際に活用するときには問題もあるようです。

そこで今回は「ミート率をチェックする」について紹介します。

練習場のボールではミート率を計測できない?

練習場でボールを打っているだけでも、上達するような気がするものです。
ましてヘッドスピードやミート率など、数値で結果を知ることができる練習をすれば、効率良くスイングを作っていくことができます。

ただし練習場のボールでは、ミート率を計測しても意味がないとも考えられます。

まず限られたスペースで造られている練習場は、距離表示やボールを通常のものと違うものを使っています。

練習場で使用されているボールは、表面から中心まで同じ材質のワンピースボールを使っていることもあり飛びません。
いわゆるレンジボールと言われているもので、風雨に耐えて衝撃にも強いボールです。
リーディングエッジの刃で打っても傷つかず、毎日タワシのついたベルトコンベアーで表面を擦れても傷がつかない特殊なボールです。
そしてその飛ばないボールの距離に合わせてヤーデージ板を設置しているので、本来の距離よりも短くなっています。

つまりそんな飛ばないボールで初速を計測しても意味はないわけです。

練習場でミート率を計測するとき新品のマイボールを使う?

そもそもミート率とは、クラブフェースの芯で打つ確率を表したものです。
これは回数を重ねていく確率ではなく、芯のポイントにより近くでボールを捉えているかを計算して導き出したものです。

計算するためには、ボールの初速とヘッドスピードを計測しなければなりません。
専用の計測器で測ると、自動的に「初速÷ヘッドスピード」でミート率が表示されます。逆に言うと、ボールの初速を測れ、ヘッドスピードの動きを計測できるスピードガンが必要だとも考えられます。

ただし高反発クラブは、現在ルール上の違反となっていることから、初速には限度ができました。
結果としてミート率にも上限があり、市販の適合クラブでは1.56以上の数値が出ることはありません。
一般的なゴルファーであれば1.35から1.40までが、ミート率が高いスイングと評価されています。

ここで大事なことは、練習場でミート率を計測していることです。
反発しないボールを使って計測しても、正しい数値は得られません。

もしも練習場で正確にミート率を計測するのであれば、新品のマイボールを使って確認するしか方法はないかもしれませんね。

練習場のボールよりも信頼性の高いミート率を計測できる場所

練習場でミート率を計測しても、反発力のないレンジボールでは、正しい初速を測ることはできません。
だからといって1球700円から800円の新品ボールを、回収することができないのに打ってしまうのはもったいないですよね。
しかも、その1球がミスショットだったらやり直し、お金がいくらあっても足りなくなってしまいます。
ましてミート率を計測するために1万円前後の計測専用器も購入しているのであれば、無駄な出費は抑えたいものです。

そこで考えたいのが、ゴルフショップの試打室にある計測器を無料利用することです。
すべてのショップで設置されているわけではありませんが、 探せば自宅や職場の近くにあるでしょう。

利用メリットは無料であること、そしてスピン量過多やスイングプレーンの歪みなど、普段なにげなくスイングしている中でのマイナス面も確認することができます。
一方でデメリットは練習場ではないので、繰り返し納得がいくまで打つことはできないことでしょうか。
またとても重要なことですが、試打用クラブは購入するためのものなので、当然ですが店員さんからの販促がもれなく付いてきます。

練習場の代わりに自宅でボールを打ってミート率を調べる

練習場で新品ボールを失うのはもったいない、ショップでミート率の計測を常用したら購入することになる、そんなときは自宅で計測する方法もあります。

自宅といっても室内であれば、クラブを振ると天井や照明にぶつかる恐れがありますし、何よりもある程度の広さが必要になので、庭や車庫などでスイングに支障がないスペースのあることが条件です。

用意するものはネット販売やショップで購入できます。
ゴルフ用品の練習器具で「ボールネット」で探すと、ピンからキリまででてきます。
ただ構造はすべて同じで、ネットに的が張ってあり、ボールを打ち込むことができるものです。

大事なことは、的に当たったボールは跳ね返り、思わぬところまで飛んでいくことがあるので、必ず「ドームタイプ」の中から選ぶことです。

ただ、ネットで商品を見ると気がつくと思いますが、キャンプで使う簡易型の1人用テントを改良しているように見えます。
もしも自宅に使わないテントがあれば、的代わりに吸収材(スポンジマットレス)を内に入れても使うことができるでしょう。
あとは計測器を購入すれば、毎日でも練習ができて、しかもミート率を確認することができます。

ミート率チェックでボールを打つ時は練習場利用が安心

実際のところ、自宅でボールを打てるようなスペースを持っていない方のほうが多いのではないでしょうか。

そもそもミート率を確認するためとは言え、自宅の敷地にテントのようなものを張ってボールを打つと、的に当たるときにかなりの音が出てご近所迷惑になるかもしれません。
そう考えるとやはりゴルフボールは練習場で打つことが一番安心できます。

でもレンジボールでは正しい初速を測ることができないので、その数値から導かれるミート率も不確かな数値になってしまいます。

ただ考え方によっては、このミート率は自分だけの数値と割切ることもできるのではないでしょうか。
誰かと比べるわけではないので、表示されるミート率の上下を見ていれば、スイートスポットでボールを捉えているかは分かってきます。
ターゲットの場所にボールを運ぶことが結果ですから、数値はあくまでも参考とするものと割り切ったほうがよいかもしれません。

実はゴルフショップの試打室の数値も、過大な数値になっていると感じている人が多いようです。
いわゆる「マン振り」したら、プロ並みにヘッドスピードや飛距離が表示されて、実際のプレーでの距離とはかけ離れていることはあるものです。

数値にとらわれることなく、練習の成果がミート率の向上に繋がったと感じるほうが自然なのかもしれませんね。

練習場のミート率チェックは専用シールのボール痕が簡単!

練習場のボールでミート率の計測器を使っても、正しい数値を掴むことはできないと話してきました。
上達進度の目安として確認するだけなら、ショップで診断を受けたほうが安価で多種の結果を知ることができます。

もしも練習過程でミート率を活かしたいと思うのであれば、感熱紙のようなシールをフェース面に貼れば、ボールの当たった箇所を確認することができます。
ショップやネット販売では「インパクトマーカー」や「マーキングシール」で見つけることができます。
ドライバー、アイアン、パターとそれぞれの形状に合わせたものがあって、サイズが合わなければカットして使用すれば大丈夫です。

ボールの当たったところだけ発色するので、繰り返しボールを打つとフェース面を見ただけで接触部分の分布を確認することができます。
扱いは一番簡易でしかも安価、そして打点部分を確認すればスイングを修正することができるので、ミート率を確認するのであればシールの活用をオススメします。

練習場でボールを打つのはミート率上昇が目的ではない

練習場でボールを打つのは「上達したいから」でしょう。

その上達度をチェックする1つの値がミート率と言われていますが、アマチュアゴルファーが正確なミート率を知るのは容易なことではないことも理解してください。

上達チェックが目的であれば安価なシールを活用し、より客観的に確認するようにしてください。