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ゴルフのルールにないバンカーレーキの立場と扱い方

2017.10.23

ゴルフのルールでバンカーの砂を均す道具「レーキ」の扱いが微妙です。

バンカーの中にレーキがあり、それに引っかかりボールが止まると「障害物」として扱われ、バンカー内に持ち込むときは「携帯品」となるようです。

そこでルールを基にして、バンカーとバンカーレーキについて考えていきたいと思います。

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バンカーはゴルフルールでハザードなのにレーキで直す不思議

ゴルフ場の中に配置されているバンカーが大嫌いと言う人もいれば、深いラフより好きだという人もいます。

そんな好き嫌いは別として、バンカーはゴルフ場の各ホールには少なくても1個、多ければ10個くらい配置されていて、プレーに対して一定の緊張感を与えてくれています。
また巨大バンカーや段々畑のように続いているバンカーなどは名物ホールとして、まるでバンカーが主役のようなコースもあります。

一応ルール上のバンカーは、ハザードなので池や小川と同じ仲間です。
池の場合には杭や線で境界を示していますが、バンカーは砂があるところがハザードで、砂がなく草が生えていればスルーザグリーンとなります。

もしもバンカーの中に草が生えていて、その上にボールがあったら、芝面でゴルフをするときと同じルールが適用されます。
つまり砂の中にあっても、フェアウェイやラフと同じ扱いでショットができるので、クラブを砂の上にソールして構えることができるわけです。
ちなみにスルーザグリーンとは、コース内でティーグラウンド、グリーン、バンカーなどのハザードを除いた部分のことです。

コース内のいたるところで口を開けているバンカーですが、気にあるのは砂を慣らすバンカーレーキの存在です。
ハザードなのに打った痕を直すのは不思議ではありませんか?

そこで視点を変えて、バンカーレーキの側からバンカーについて考えていきたいと思います。

ゴルフルールでバンカーレーキは誰のもの?

まずバンカーレーキは誰の物であるかと言うことです。

コースのもの、触った人のもの……?
ちなみに同じようなものに旗竿(ピン)があります。
我々が普段やっているストロークプレーでは、抜いた旗竿にパッティングしたボールがぶつかると、ぶつけた人に2罰打のペナルティがつきます。

一方でキャディバッグは「自分のもの(携帯品)」なので1罰打です。
しかしルールでは、旗竿に付き添っている、もしくは抜いて置いていた旗竿にぶつけると2罰打です。
この罰打の重さの整合性が曖昧で、不思議なルールと言えるかもしれません。

「ゴルフ規則」には記載されていませんが、裁定集によるとバンカーレーキは、触った時点で自分のもの(携帯品)となります。
ところが、使用前・使用後はコースのもの(動かせる障害物)ということです。

考えれば分かることかもしれませんが、少し微妙なところがあります。
そもそもルールに明確に書いていないことが、レーキの扱いがよく分からない原因となっています。

現行のゴルフルールでバンカーレーキは携行品らしい

ゴルフのルールを記載しているのは「ゴルフ規則」です。
前文でマナーやエチケット、プレーの迅速化などの遵守を呼びかけ、あとは条文として構成されてものです。
法律で言うと「六法全書」みたいなものですね。

一方で、これまでの実例を元に記載されているのが「裁定集」です。
実際のプレーを元にゴルフ規則の解釈を、Q&A方式で答えを出しています。
法律でいうと裁判による「判例」のようなものです。

ゴルフ規則は毎年改正や補足を繰り返してきましたが、それでは追いつかない部分を判例に頼ってきたわけです。

ゴルフの歴史で見ると基本的な考え方は変わっていません。
いわゆるノータッチ、「あるがままの状態で打つ」ことが基本です。
バンカーレーキについても裁定集に記載されています(・・・いました)。

ただし「判例」は時代に即したものなので、裁定した時期によって異なることがあります。
バンカーレーキもその1つで、バンカーに持ち込んだバンカーレーキは「障害物である」と公式に裁定していました。
しかも「障害物が携帯品に変わることはない」と明言していたのです。

ところが、2016年になるとバンカーレーキは「持たれていたり運ばれているものは携帯品に含まれる」と変わっています。

本来は携帯品にボールがぶつかるとペナルティです。
ところがバンカー内に置いたレーキにボールが当たったときは、無罰でそのレーキをよけることができる……そんな矛盾が現行のルールにはあります。

バンカーの外にあるレーキでもゴルフルールで罰を受ける

プレーを迅速にするために、バンカー内にレーキを持ち込み、ショットが終わるとレーキとともにバンカーから出るということは普通です。
でも1回のショットでバンカーから脱出できないときを想定すると、無用なトラブルにならないように、出口のところにレーキを置いておくほうが良さそうです。

そもそもバンカーを均すときは、両手でレーキを握り、飛ばした砂の分を周囲から集めるようにするものです。
片手にクラブ、片手にレーキでは綺麗に慣らすことはできません。

ここで大事なことは、ミスショットしてバンカー外のレーキにボールが当たったときです。
バンカー内に持ち込まないようにしたのは、携帯品であるレーキのルール上の立場(?)が不明確だからです。
でも、それはバンカー外であっても同じこと。
バンカーの進入口にレーキを置いて、ミスショットしたボールがレーキに当たると「携帯品に当たった」ことになります。

ショットが終わるまでレーキに触れなければ携帯品にはならず、ルール上はコースに置かれた「動かせる障害物」となります。
そのためには前にレーキを使用したプレーヤーが、ゴルフ場のどこに置くかが重要になってきます。

ゴルフルールにバンカーレーキの置く場所は書いていない?

ゴルフのルールに「バンカーレーキの置く場所」は記載されていません。
でも「裁定集」には記載されているので、まずはそれを確認しましょう。

「レーキはバンカーの内と外のどちらに置くべきですか」と言うのが設問です。
これに対しての答えは、ある意味期待通りに「レーキの置き所に完全な回答はない」と言うことでした。
その上でレーキの置く場所は、「なるべくなら」とバンカーの外側を推奨しています。
理由は、バンカーの外に置けば、プレーヤーには有利な点は少なくても、損になることも少ないと「思われる」そうです。

ちなみにこの答えを導くために、バンカーの中に置いたレーキの状態を分析しています。使用したレーキをバンカーの中央に放り投げるようなことはしないだろうと推測した上で、では置く場所はどこなのかを推理しています。

たぶんバンカーの端のほう、しかも進入口となる平ら部分ではなく、傾斜がある部分に置くのではないかと考えたようです。

しかし後続組のボールがその傾斜の部分に転がりレーキで止められると、バンカー内以上に難しいショットをしなければいけなくなる、という名探偵のような迷答がついています。

ゴルフルールを制定するR&Aが推奨するバンカーレーキの置き方

では、バンカーの外側のどこにレーキを置けばいいのでしょう?

裁定集によるルールでは、「球の動きに影響を与えることのなさそうな場所」に置くことを勧めています。
しかしこれは特別に書かなくても、だれでも分かる一般常識なので、もう少し掘り進んでみましょう。

まずゴルフの本場英国を見ると、世界のルールを決めているR&Aは外置きを推奨しています。
ただ、想定しているバンカーの形状が「タコ壺」タイプではないかと思います。
内置きに対して、「櫛(均す部分)を砂につけて柄を立てかけるよりは、外のほうがトラブルは少ない」と考えたようで、ここから深いバンカーを想定したことが窺えます。

そして日本のJGAも外置きを推奨しています。
日本の場合には、雨量が多いことからタコ壺タイプは少なく、前面に壁があるような広いタイプが多いと思います。
移動時間を考えるとバンカー内にレーキを置いておいたほうが効率的ですが、単に「英国風」が好きという理由でしょう。

置く場所は指摘されていませんが、マナーとしては口授されてきています。
それはバンカーの前面(高い場所)、花道側、進入口(低地側)です。
またレーキはピンに対して縦に置き、横にしてボールを遮ることのないよう伝えられています。

花道側をセンターとするなら、アウトサイド側のバンカー外に置いておくことが、携帯品にならないレーキの置く場所ということになります。

新しいゴルフルールでもバンカーレーキは携帯品なの?

2019年にゴルフルールが改正される予定です。
そのルールではバンカー内の処置が変わり、レーキやクラブそして指が砂に触れても無罰になります。

ただし、それでも携帯品と動かせる障害物の関係は改善されていないので、新しいルール制定後に早速「裁定集」が必要になりそうな予感がします。

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