ライ角調整をして身長180センチに合ったクラブで見違える!

最終更新日:2017/10/03

日本のアマチュアゴルファーの約5割以上が適正でないライ角のクラブを使っていると言われています。

意識していない人が多いと思いますが、ライ角は身長に合わせて変えなければいけません。

既製品は主に平均的な身長に合わせてあります。
ですから平均よりも明らかに背の高い身長180センチのゴルファーは、ライ角調整をして自分の体格に合ったクラブにしなければならないのです。

ライ角調整は何故必要なの?

ライ角とは、ヘッドが水平になるように地面につけた時に、水平な地面とシャフトの中心線が作り出す角度のことです。
単に、クラブのソールとシャフトとの角度を指すこともあります。

ライ角は、アイアンの方向性を大きく左右する数値です。
適正なライ角とは、腕の長さや身長だけではなく、アドレスやスイングに合わせて決めます。

毎回同じようにスイングをすることができない初心者の方は、自分のミスの傾向もはっきりしていないので、自分に適切なライ角を決定することができません。
ですから初心者ゴルファーの場合は無理にライ角調整する必要はないでしょう。
経験を積み毎回同じようにスイングができるようになり、ミスの傾向がはっきりしてきてから、ライ角調整を検討しましょう。

もちろんライ角は、腕の長さや身長も大きく関係するので平均より高めの身長180センチ以上ある人は、初心者であっても使う前からショップで相談してみた方が良いかもしれません。

ライ角調製し、自分の体やスイングに合った角度になることで、必ず方向性が良くなり、打感も良くなり、ミート率も上がります。

身長180センチ以上に適正なライ角を調べる方法

身長180センチだからこのライ角!と言う決まりはありません。

身長とスイングスタイルによって変わってくるので、ライ角調整をする前に自分の適正なライ角を知りましょう。

そこで適正なライ角の調べ方を紹介します。

まずソールにテープを貼ったり、水性マジックで色づけをして、それらの擦れ具合をチェックしてください。
ライ角が適正であれば、擦れ方がトゥからヒールに渡って左右対称になっているはずです。
しかしライ角が不適正であれば、どちらかに偏って擦れているでしょう。

また既に使い込んでいるクラブであれば、ソールに付いている傷をチェックすることでもある程度判断可能です。。
その仕方ははテープやマジックと同じです。

ある程度ゴルフが上達した人であれば、ディボット跡をチェックするのも良いです。
ディボット跡がソール幅で長方形になっていれば適正なライ角だと言えます。
不適正なライ角であると、中途半端なディボット跡になってしまうからです。

以上の3つは自己判断になります。
より正確にチェックしたい人は、ゴルフショップでチェックしてもらいましょう。
また専門ショップであれば適正なライ角かを調べるだけでなく、不適正だった場合に、適正なライ角がどのくらいかも教えてくれるでしょう。

身長180センチ以上の人のライ角調整

クラブ選びで一番大事なのは、自分の体格に合ったクラブを選ぶことです。
だからと言って身長180センチと高いからクラブも長い物をと比例させて選ぶ必要はありません。

USPGAを見ていると分かると思いますが、プロ同士で身長差があったとしてもクラブの長さに差はありませんよね。

ゴルフで体格差が大きく影響するのは長さではなくライ角です。
アドレスの時にヘッドの先端部分が5ミリくらい浮くようなクラブが適正でしょう。
身長が高い人はこのライ角を基準に選ぶと驚くほどアドレスがやりやすくなるはずです。
アドレスがやりやすくなると不思議に感じるかもしれませんが、ゴルフスイングが良くなることがあります。
なぜならフェースが真っ直ぐ見え構えやすいからです。

5番アイアンのライ角を基準に考えてみます。

・身長170センチ以下の場合、ライ角60°前後
・身長175センチくらいの場合、ライ角61°前後(既製品の平均値)
・身長180センチ以上の場合、ライ角62°前後

が身長に合わせて選ぶときは最適な角度だと言えます。
もちろんこれにスイングスタイルなどを考慮しながらライ角調整をするのが一番です。

身長160センチから身長180センチのライ角の変化率

身長160センチの人と身長180センチの人とでは、20センチの身長の差があります。

では同じクラブを使っていた場合に、20センチの差から生まれるライ角の変化率はどのくらいなのでしょうか。

一般的に身長が5センチ高くなるごとにライ角は1°アップライトになると言われています。
つまり20センチの違いで適正ライ角は4°も違ってくるのです。
先程180センチのゴルファーには5番アイアン62°が基準と説明しましたが、160センチの方は58°が基準になります。

もし仮に180センチのゴルファーが160センチの適正ライ角58°を使った場合、フェースアングルとサイドスピンを加味しての計算上ですが、150ヤード先で6~7ヤードのズレが生じます。
ナイスショットしてもコレだけずれるのは許容範囲と呼べるでしょうか。

またアドレスでの姿勢やスイングの形が違っていても、適正なライ角から1~2°程度で収まります。
アドレスで腰を低くしたり、起き上がった姿勢であっても。インパクトでは頭の高さはほぼ変わりません。

またライ角調整の目安として、インパクトで手首が伸びてしまったり、身長に対して腕が短めな人は、1°くらいよりアップライトにしても良いでしょう。

また重要なのはアドレス時のライ角ではなく、インパクト時のライ角です。
アドレス時のライ角を計測しても何も意味ありませんので、ご注意ください。

このようにいろいろな角度でライ角を考えていくと影響するのは身長だけでなく様々な要素を含んでいることが分かるでしょう。

ライ角調整できないクラブもあるので要注意!

ゴルフも上達してきて、ようやく自分のクラブのライ角に違和感を覚え出すのが普通です。
身長180センチ以上だし、ライ角調整して自分に合ったクラブにしよう!
と思っても実はアイアンのライ角調整は素材や製法の違いでできるものと、できないものがあります。

まず自分のアイアンが何の素材で作られているのかを確認してください。
軟鉄鍛造素材であれば大抵はライ角調整できます。
しかし飛距離をメインに考えて作られたステンレスやチタンなどの鋳造素材のアイアンはライ角調整できません。
ただステンレスでもフォージド鍛造と表記されているものは比較的柔らかくライ角調整可能な場合があります。

また仮にライ角調整できるとしても調整範囲は±2°くらいが目安です。
それ以上の調整はクラブへの負担が大きいので避けた方が良いでしょう。
信頼の置けるショップでの調整であれば、スタッフが事前に知らせてくれるはずです。

±2°は少ないように感じるかもしれませんが、ライ角は0.5°くらいの調整でも結構変化がでるのです。
ですから面倒かもしれませんが、少しずつ変更して調整と試打を繰り返すことをオススメします。

ライ角調整にかかる費用は

身長180センチ以上はライ角調整が必要と言われても、何かとお金が必要なゴルフ。
必要経費が気になりますよね。

ライ角調整の料金は、ピンからキリまであります。
1本あたり1000円くらいが一般的な料金です。
良心的なゴルフショップであれば、ライ角調整に合わせて、ロフト角調整もしてくれます。
基本的にやることは同じですから。

1本だけでば1000円で終わるので負担になりませんが、アイアンセットになると本数が増えるのでその分お金もかかります。
そして自宅近くにゴルフショップがあって行ける場合は良いですが、近くにないのでネットのリシャフトショップを利用すると、さらに送料が必要になってきます。

そのためまとめてするとお金が掛かるからと1本ずつしてしまう人もいますが、それだとセッティングが崩れてあまり良いことではありません。
ショップによってはセット割引等あるので、まとめてした方がより安くで調整できますから探してみてください。

ライ角が気になり出したらゴルフが上達した証拠

当たり前ですがゴルフを始めたばかりのときは、どのクラブが良いとか自分にはどのクラブが良いのとか考える余裕がありませんよね。

大抵の場合最初はゴルフ好きの友達から譲ってもらったり、ゴルフショップの店員に薦められるがままに初心者用クラブを買ったりします。

ライ角やロフト角などクラブの様々なことが気になり出すのはゴルフ歴が長くなり、上手くなってきた頃からです。

しかし実はまっさらな状態の初心者だからこそクラブに拘って欲しいのが事実です。