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上田桃子が米国ツアーで取り組んだスイング改造を確認

2017.9.27

賞金女王まで登り上げた上田桃子プロが、海外ツアーで必要性に迫られてスイング改造を試みます。

日本でタイトルをとったスイングを捨ててまで欲しかったスイング法と、その後についてを確認することで、アマチュアゴルファーがスイング改造するときに注意するポイントを確認していきます。

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上田桃子はドロー系のスイングで頂点に向けて駆け上がる

上田桃子と言えば、勝気なゴルフスタイルが光る人気のプロゴルファーです。

桃子というかわいい名前は、なんと当時流行っていた「桃尻」からとったという、いわく付きのキラキラネームですが、本人はお気に入りらしく自分のブログ名にも桃尻を使っているそうです。

勝気なゴルフスタイルは、ドライバーに代表される飛距離を追及する豪快なスイングにあります。

もともとジュニア時代は坂田塾で学んだミート中心のスイングでしたが、その後高校で指導してもらった先生のお陰で現在の美しいスイングのベースができたようです。

小柄な印象ですが、日本女性のアスリートとしては平均的な約160センチの身長があります。
ただ見た目から分かるようにガッチリ体型ではないので飛距離に不安を感じるところですが、ドロー系のボールを武器にシンプルで力強いスイングをしています。

上田桃子のアドレスはドロー系特有のクローズドスタンスです。
左足のつま先を少し前にした姿勢で、そのつま先はわずかにオープンスタイルにしていて、足先を開くことでダウンスイングのときに腰の切れがよくなり、強いインパクトが可能になります。

このドローボールを駆使して日本女子プロ界を席巻することになったのです。

上田桃子のスイングはクローズドスタンスでドローを生み出す

ドローボールにはいくつかの打ち方がありますが、上田桃子のドローはもっとも基本的なスイングのクローズドスタンスで振ります。

クローズドスタンスにすると、ドローボールを打つためのインサイドアウトのスイングプレーンが簡単にできます。
ターゲットとボールを結んだ線の内側にクラブを引くこと、つまり飛球線に対してインサイドに引いて、ダウンスイングでは飛球線に対してアウトサイドに振り下ろすことで、クラブフェースの動きは身体側から前方に動きフック系にボールを擦ることになります。

クローズドスタンスでは、インパクトのときにボールに対して左回転を与えるスイングになるため、普通に振っただけでドローボールを打つことができます。
このシンプルなスイングは飛距離アップに絶大な効果をもたらし、国内ツアーでは「勝負に強い」「勝気」と言った印象が定着します。

上田桃子の持ち球を変更のためのスイング改造が失敗?

クローズドスタンスを選択してドローボールにした上田桃子ですが、実はそのスイングをよくみると若干気になるところがあります。

まずスイング全体のバランスです。
構えた時点でオープンスタンスをとったことで、若干ですが腰が回り過ぎになっていますが、その割には肩の回転が少ないため、テークバックでは身体に硬さを感じます。

たぶんその理由は両肩と両腕で作る三角形を限界まで維持しようと、その姿勢を崩さないようにしていることかもしれません。
無理に三角形を維持することで、前傾姿勢で前重心だったものが、踵に体重をかけた後ろ(背中側)に重心が移動することになります。

この内部で起こっているわずかな体重移動が、トップの位置でクロスシャフト気味になり、トップからの始動は捏ね繰り回したようになって縦振りへと繋がっていきます。

ドロー系のボールにとっては弊害のないフェースがクローズしている状態になりますが、このあと重大な決断をしたことから大スランプへと転落していきます。

上田桃子がドローからフェードにスイングを変えて得たもの

国内ツアーを順調に勝ち進み、自他共に世界メジャーに照準を移したわけです。

プロの世界は自分が世界に挑戦したいといっても、スポンサーやゴルフ協会がもろ手を挙げて送り出すような甘い世界ではありません。

米国ツアーでの活躍を応戦してくれるスポンサーに恵まれ、また国内ツアーでも最低限試合数をこなして義理を果たすことで、上田桃子の米国参戦が可能になります。

そうして海外選手にも引けをとらないドライビングを武器に転戦しますが、ここで大きな壁に当たります。
米国のコースコンディションは男子プロ並みに硬く、ドローボールでは戦うことができなかったのです。
しかも風が強いときは低いボール、フェアウェイカットが狭いときはコントロールショットなど、1つのスイングでは戦い抜くことができないことを実感します。

そこでドローボールからフェードボールに転向しようとします。
いわゆるパワーフェードという、世界で戦う上では標準的な球筋のためにスイング改造を行います。

しかしずっとドローで戦ってきた上田桃子のスイング改造は、あっけなく失敗に終わることになります。

上田桃子がスイング改造で苦しんだ原因と対策

クローズドスタンスをスクエアなスタンスにして、インサイドアウトのスイングプレーンはインサイドインを基本として、ライの状態や天候などで自由に打ち分けられるようにします。

幸いジュニア時代にミート打法を身につけていたこともあり、早い段階でパワーフェードを自分のスイングにできました。
ただダウンスイングで右肘を下げる横振りタイプだったことから、今までの身体の動きとまったく正反対になってしまったわけです。

右肘を下げると身体は「く」の字になります。
そうするとすくい打ちになって単なるスライスボールしか打てなくなるので、身体の重心を前方にかけて右サイドを回転させるスイングに変えたわけです。

それまで背筋を伸ばした綺麗なスイングだったものが、右側に身体を傾ける不自然なスイングになり、しかも今まで以上に飛距離を求めたこともあって背筋を痛めてしまいます。
結果は米国撤退し国内調整しますが、一度改造したスイングは元に戻ることはなく、しかもあの「勝気」が消えていました。

上田桃子がスイングを修正するときの練習法とは

国内ではいわゆるリハビリのような練習を重ねていましたが、すぐには好転することはありませんでした。
未来に向かって新たなスイングを吸収するときと違って、夢破れて元のスイングに戻すには長い期間が掛かったようです。

もともと上田桃子はジュニア時代から一風変わった練習法を取り入れていたので、スイングをイチから見直すのには視点が変わってちょうどよかったのかもしれません。

長いニット製のヘッドカバーをドライバーに見たてて振り、テークバックをコンパクトに、フォロースルーを大きくとるイメージを植えつけるといったものです。

またグリップの握り方を修正するときも、ゴルフボールを3個持つだけでチェックすることができるそうです。
右手にボール2個、左手にボール1個持ち、3個を連結します。
常に3個が真っ直ぐになるように、特に左手の1個の角度がずれないようにしています。
これだと強く握ることなく手首を柔らかくできる、ある意味理想的なスイング練習になると思います。

2007年に賞金女王になり21歳で渡米、8年間異国で戦いましたが想いを遂げることなく帰国。
そして2013年にはシード権を失うまで転落しますが、地道な練習を重ねて翌年ツアー優勝し復活を遂げてから徐々に昔の強さが戻ってきているようです。

アマチュアが参考になる上田桃子のスイング改造

上田桃子のスイング改造は世界を目指すためでしたが、結果だけをみると失敗したわけです。

一流のスタッフが揃っていても戻すことは叶わず、飛距離も落ちてしまいました。

アマチュアにも「今年はここを」とスイング改造をしている人がいますが、よほどの目的がない限り現在のスイングを磨いていったほうがよいかもしれませんね。

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