真っ直ぐ飛ぶ!石川遼のスイングを後方から見ると分かる事!

最終更新日:2017/08/03

石川遼のスイングはダイナミックでかつ流れるような綺麗なスイングをしています。
スイングプレーンも美しく、インパクトではオンプレーンにクラブがしっかり戻ってきている事が、後方からの動画で分かります。

手や腕の力だけで石川遼ほど振ろうとすれば、普通オンプレーンからクラブが外れます。しっかり上半身、下半身の大きな筋肉を使ってスイングできているからこそ、石川遼はボールを真っ直ぐ遠くへ飛ばす事ができると言えます。

では、石川遼のスイングのどこがすばらしいのか見ていきましょう。

石川遼のドライバースイングは後方から見ると入射角度が良い

石川遼のドライバースイングを後方から見ると、ボールへの入射角度が良い事が分かります。

ダウンスイングでシャフトの下りる角度がボールを差しており、ここからまっすぐボールに向かってヘッドが下りてきています。
いわゆる正しくスイングプレーンにクラブを乗せられている状態なのですが、ドライバーショットでもスイングがしっかりとヘッドを上からボールにヒットさせています。

ジュニア時代から飛んでいた石川遼のスイングですが、その当時に比べると今はヘッド軌道が抜群に安定しています。
この事がボールが曲がらない理由となり、たまにミスショットをする時というのは、このヘッドがボールの下から入っている状態でした。

タイミングの問題でもあったのですが、左腰の開きが早まり、ヘッドが早く下りてしまったのですが、ジュニア時代は体も成長期にある為、クラブの遠心力に体が間に合っていなかったのが大きな理由として挙げられます。

現在の石川遼のスイングは、軸もしっかりしており、左腰の開くタイミングも抜群に良い為飛んで曲がらないボールが打てています。

石川遼のワンピースなバックスイングは素晴らしい

石川遼に限らず、多くのトッププロのスイングというのは、無駄な動きがありません。
バックスイング時に手や腕の力を使うのではなく、両脇を締め上半身の動きと腕の動きをシンクロさせています。

こうしたワンピースなバックスイングからは動きの淀みが感じられません。

アマチュアゴルファーはよくバックスイングのスタート時に脇が開いてしまい、何かぎこちないバックスイングをされる方が多いですよね。
これは、手や腕の力でバックスイングをするからなのですが、バックスイングというよりも手を頭の後方に持っていっていると言った方が適切かもしれません。

バックスイングの役割と言うのは、ボールを打つ為のパワーを溜める為の動作であり、それは体を捻転させそのパワーをボールにぶつける為のものでもあります。
ですので、手や腕だけで上げてしまうとそのパワーも溜まらず、ボールを遠くに飛ばす事ができません。

また、手や腕は体の大きな筋肉よりも器用な為、スイングする度に毎回違う事をしがちです。

そこで、こういったスイングの方は石川遼のバックスイングのやり方を正面、後方から見て取り入れてみてください。
飛ばしのパワーをバックスイングで作る必要があります。

石川遼のスイングを後方から見ると、フェースローテーションが見れる

石川遼のスイングは、フェースローテーションを積極的に使っています。
正面からでは分かりにくいですが、後方からのスロー動画を見るとそれが分かります。

バックスイングではややフェースを開き気味にし、ダウンスイングでその開いたフェースが徐々に閉じてきます。
そしてインパクトではフェースがスクエアに戻り、フォローでフェースを閉じるという動作になっています。

レッスンプロの間でも評価は分かれるフェースローテーションですが、石川遼は積極的に使うスイングだと言えます。
フェースローテーションは開いたフェースを閉じる動作と言え、ヘッドスピードを上げたい場合は積極的に使うと良いとされています。

試しに直立した状態で、クラブヘッドが顔の前にくる様にしてヘッドを左右に振ってみてください。
バックスイングはフェースを倒す開く動き、ダウンスイングにかけて戻し、フォローでフェースを閉じると振りやすいですよね。
これがフェースローテーションです。
この動作でボールを飛ばします。

石川遼のスイングは軸の安定と体幹が優れている為真っ直ぐ飛ぶ

石川遼のスイングを見ると、スイング軸と体幹が非常に優れています。
ワイドスタンスから放たれる飛距離は300ヤードを超えてきます。
しかし、クラブを振り回しているというイメージではなく、自分の体の枠の中でクラブを振っているというイメージです。
ワイドスタンスながら左右の足への体重移動もそれほど大きく見えず、体を捻じりあげている様に見えます。

トップからの切り返しで捻転差を最大化させている為、ダウンスイングでは腰がリードしている事が正面のスロー動画で分かります。
この動きは、他のプロもほとんど行っています。
いわゆる飛ばしのエッセンスと言われる動きです。

石川遼のスイングを後方から見ると、この捻転の力を最大限使っている事が分かります。ダウンスイングで体が正面を向いているのに手はまだ右腰の辺りにあります。

手とクラブが遅れて下りてきています。
これがタメと言われるもので、飛ばしにはもちろん、ボールを上から捉える事にも必要な動作です。
石川遼のタメはそれ程深くない為、タイミングが取りやすく曲がらないボールを打てると言えます。

石川遼の様なスイングは現在のジュニアゴルファーにも多い

現在の日本ゴルフ界、ジュニアゴルファーの実力が上がっています。
プロのツアーに近い様な深いラフのセッティングのコースでもアンダースコアで回ってくるジュニアゴルファーがいます。

ゴルフクラブの進化や体つきの変化、ゴルフをする環境の変化など昔と比べて多くの要素が変わってきた為、ジュニアゴルファーのレベルがどんどん上がっているのです。

また、練習量もさることながら、ジュニアゴルファーをレッスンする人もまた、ネットの登場によってゴルフスイング理論などの情報が得やすくなった為、現在主流の情報にすぐアクセスできる様になった事も大きな影響と言えます。

昔なら、主流のゴルフスイング理論はアメリカやヨーロッパに行き、そこで教える先生に師事を仰がねばなりませんでした。
しかし、現在ではその時活躍するゴルファーのスイングはもちろん、その理論までネットで見れる様になりました。
石川遼が高校生で優勝した時も、瞬く間に彼のスイングと理論がネットに拡散されましたよね。
そんな石川遼の活躍を見たレッスンプロやゴルファー本人たちが彼のスイングを真似る事も自然な流れと言えます。

正面に限らず後方からの動画を見て、真似て、良い所を取り入れるセンスというのは成長段階のジュニアゴルファーならお手の物ですよね。
こういった理由から、石川遼の様なスイングをするジュニアゴルファーが増えた理由と考えられます。

クラブの入射角度の違いから現れる現象を後方からの動画を見てみる

スポーツ全般、身長は高いに越した事はありませんよね。
競馬のジョッキーは低い方に身長制限がありますが、こんなスポーツは稀です。
ほとんどのスポーツは身長は高い方が有利です。

ゴルフスイングもこの身長の差というのは結構出るもので、それはクラブのボールへの入射角度の差となって現れます。

よく言われるのが、身長が高いとアップライト、低いとフラットなスイングプレーンとなること。
石川遼の身長は男性ではあまり高い方ではなく、現在挑戦中のアメリカツアーの中では低い方に入ります。

この身長差が最も現れるのが、ラフに入った時です。
ボールの前の芝にヘッドが絡む量が身長によって変わってくるのです。

大柄でパワーのある欧米人はラフの打ち方が上手いと言えます。
芝の抵抗を減らす為に上からヘッドを入れて、パワーで持っていきます。
逆に石川遼にはこういったスイングは難しいと言えます。
パワーもさることながら、クラブの入射角度が違うのです。

後方から見ると、アメリカツアーの185センチにもなる様なトップ選手のクラブの入射角度と石川遼のそれとでは違いがはっきり出ています。
日本人プロがアメリカツアーに行って苦労するのは、この身長差とパワーにあると言われています。

石川遼のスイングを真似てゴルフを上達しよう

石川遼のスイングは本当に綺麗です。
スイング軸がしっかりしており、腕と上半身が一体化しており、下半身の動きも同調しているので、流れるようなスイングを感じる事ができますよね。

こうした綺麗なスイングは、ゴルフを上達するには必要な事で、特に軸が安定するとスイングは綺麗に見えます。

手や腕の力で飛ばそうとせず、石川遼の様に両脇を締めて肩や背筋の力でスイングできる様に練習しましょう。