ゴルフショットはアドレスの肘の向きでガラリと精度が変わる

最終更新日:2017/06/23

正しいアドレスはゴルフを制す!

そのためアドレスで気をつけなければならないポイントは数多くあります。

そんなポイントの中でも重要なのが肘の向きです。
肘の位置や向きが間違っているとその後のスイングが正しい軌道を描くのは難しくなります。
肘の位置や向きが変わると、肩のラインも変わります。

そんな重要なアドレスの肘について知っておきましょう!

ゴルフのアドレスでは肘の向きは内側?

ゴルフのアドレスの基本として三角形や逆y字などと良く言われます。

そのことを意識するあまり肘を絞って内側に向けてしまうと、余分な力が両肩に入るだけでなく、上半身全体にも力が入ってしまいます。

そうして上半身全体に力が入ってしまうとスムーズなスイングができず、スイングのリズムやテンポがぎこちないものになってしまうでしょう。

しかし絞って肘の向きを内側にすることで、腕の動きを極力減らしフェースが開くのを抑制します。
それがスライスによる曲がりを防いでくれると言う良い効果を生み出すこともあります。
しかし絞りすぎてしまうと上半身に力が入りすぎるスイングになるので、ヘッドスピードが上がらず、飛距離が出なくなってしまいます。

肘を絞って内側に向けなくとも、アドレスしたら肘は自然と内側に絞られます。
ですからあまり肘を絞って内側に向ける意識を強く持ちすぎず、むしろ前傾姿勢やグリップなど別の部分の確認をして、リラックスした状態でアドレスをすることの方が大切なのです。

ゴルフのアドレスで肘は曲げる?曲げない?

ゴルフのアドレスで最も大切なことは腕をリラックスした状態にさせることです。

三角形を保とうとアドレスで無理に肘を伸ばそうとすると、腕の動きが制限されてしまい、ヘッドスピードが出ず飛距離も出ない結果になります。

普段の腕の動きを観察すると良く分かると思うのですが、肘を曲げることで腕の動きの幅が広がります。

また左の肘が伸びすぎると肩がクローズになりスイングに悪影響を及ぼします。
逆に右の肘が伸びすぎると肩に力が入り、スムーズなスイングができなくなります。

つまりアドレスで肘を伸ばすのは良くないということがおのずと分かるはずです。

テレビ中継で観るプロの正面からのアドレスやゴルフ雑誌での正しいアドレス写真を見ると、両肘を絞り、肘の向きが内側になって、肘を伸ばしているように見えます。
しかしアドレスを後方から見てみると、右肘は軽く曲がり、肘に余裕があることが分かります。

肘は強く絞らず、軽く曲げてリラックスさせて、その自然なアドレスでスイングするのが基本となります。

ゴルフのアドレスでの正しい肘の向き

先に説明したように「肘は内側に絞らず、そして伸ばさず、肘は自然に内側を向く」というのが基本となります。

これを読んでいただいているようなゴルフ好きの人は良くレッスン雑誌や本も読むと思います。

そこでよく、

”アドレスで大きな間違いの1つは、両肘がそれぞれ外を向いてしまうことです。両肘が外を向くと上半身に力が入ってしまいます。”

と書かれています。

一般的には、肘の向きが外側を向いてしまうと上半身に力が入り過ぎるので、スイングのバランスに悪影響があると言われます。

左の肘が打つ方向を向く人は、右へのミスが多くなります。
右の肘が外側に向きすぎる人は、右肩が飛球線に対して前に出やすくなり、肩のラインが開くことで、アウトサイドインの軌道になる傾向があります。

アドレスの時は、両肘を下に向けるようにして、両肘を軽く締めるのが、スムーズなスイングをするためには必要なのです。

そうするために意識することは、

①クラブを持たずに前傾、軽く肘を曲げ、両手のひらを上にし、両肘を下に向けること。②この際、軽く脇が締まっていることを確認すること。
③両脇が締まっている状態をキープしたままクラブを握ること。
④両手の力を抜き、両肘は絞らずに、右肘を軽く曲げること。

の4つのポイントです。

プロゴルファーの両肘の向きは

アドレスの肘については、多くのゴルファーを悩ます原因がたくさんあります。

覚えておくべきなのは、アドレスでの肘の向きは、基本的に自分の方に向けることです。
では、世界で戦うトッププロゴルファーたちのアドレスでの肘の向きとはどうなっているのでしょう。

ますは世界ランキング1位にもなったローリー・マキロイのアドレスです。
彼のアドレス時の肘の向きは、特に右肘の向きが外を向いています。

右肘が外を向くと右肩が飛球線に対して前に出やすくなり肩のラインが開きやすいのですが、彼の場合、右肘が外を向いているにも関わらず、右肩は飛球線に対して前に出てはいません。
おそらくその肘の向きが彼にとってベストなのでしょう。
意識して外に向けているわけではないはずです。

次に、独特なスイングのイメージのある池田勇太アドレスです。
やはり彼もアドレス時の肘の向き、特に右肘の向きが外を向いています。
そして彼も右肘が外を向いていても、右肩は飛球線に対して前に出ていません。

ここ数年メキメキと実力を出してきている松山英樹はアドレスで肘の向きは自分の方を向いています。

みなさんの頭の中に、アドレス時に両肘は外側に向けてはいけないとあるかもしれませんが、ゴルフ理論とは、全てのゴルファーに当てはまるわけではないということが分かりますね。

肘の向きを意識した練習をしてみよう

肘の向きをアドレスからフィニッシュまで意識した練習をしてみましょう。

ゴルフ練習場にあるような100ヤード先のグリーンに何回連続で乗せることが出来るかという練習をしてみます。

肘の向きを意識してショットを繰り返していると、ピンに向かっていくショットが極端に増えてくるはずです。
そしてグリーンを外したミスショットの時に、腕に力が入ったとか、フェースが開いたとか、つかまりが悪かったとか、何故ミスをしたのかをしっかりと自己分析してください。
左肘が少しでも外側を向いた時に、フェースローテーションが出来ずにつかまりの悪い球になります。
それは左脇が開いたことと同じことだからです。

両脇が開かないように意識してスイング練習をするのと、両肘の向きを意識してスイングするのは、目的は一緒と考えてください。

両脇を意識してスイングするのは、チョット窮屈な気がしたり、脇にばかり気持ちがいってしまいバックスイングをしっかりできなかったりします。
ですから両肘の向きを意識して練習してみてください。

腕の力や脇を締める力の抜けたスイングがしやすいはずです。

ゴルフのアドレスで確認するポイント

今回はゴルフのアドレスでの肘の向きに注目してお話してきました。
しかしゴルフのアドレスでは、まだまだ基本で確認しなければならないポイントはたくさあります。

最後にそのポイントを簡単に説明しておきます。

まずはスタンスの幅。
スタンスの幅の基本は、肩幅を目安として広げます。
肩幅を大きく越えるスタンスをしているゴルファーを見かけますが、下半身を安定させるのには良いですが、腰の回転が鈍くなってしまう場合があるので注意しましょう。

次に膝の角度。
膝の角度は太ももに力が入り過ぎないように、リラックスできる状態を維持できる角度が良いです。
がに股になってしまうと体重移動を制限してしまうので気をつけましょう。

腰はアドレスの中で一番難しいところでもあり、一番重要な部分です。
背中を曲げて(丸めて)前傾姿勢になるのではなく、腰から曲げて背中がまっすぐになった前傾姿勢にします。

顎の位置は、肩が余裕をもって通過できる程度空けておく必要があり、空けておく事で肩の回転がスムーズに行えます。
顎を引きすぎると、肩の回転の邪魔をしてしまいます。

最後に重心ですが、左右の体重比率に関しては、人それぞれの特徴があるので、これと言う決まりはありません。

スイングより必要なアドレスチェック票

アドレスした時に、必ず確認するポイントを決めておいてください。
確認せずにスイングすると毎回違うスイングフォームになってしまいかねません。
そうすると何が悪いのかも分からないので直しようがありませんよね。

あなたのスイングのどこが悪いのか、どこを改善すれば良いスイングができるのかを知るには、アドレスをいつも同じ作りにするよう努めましょう!