【ゴルフの基本】1ラウンドの所要時間はどれくらいですか?

最終更新日:2016/12/29

ゴルフはゴルフコースで18ホール回ってスコアを競うスポーツです。

ところでゴルフの1ラウンド回るのに所要時間はどれほどかかるのでしょうか?

2人で回るのと4人で回るのとでは倍近く変わってしまうものなのでしょうか?

特にルールで決められている訳ではありませんが、プレーファーストというマナーが存在します。

これから初ラウンドを経験する方のために1ラウンドの所要時間についてお話ししていきます。

ゴルフの1ラウンドの所要時間は?

最初に断っておきたいのは、アマチュアゴルファーのプレーの場合、「1ラウンドは○時間以内に」と所要時間が規則で決められているわけではありません。

ラウンド時間はあくまでもマナーの問題です。

そこで、日本のゴルフ場が「適正な所要時間」としているのがハーフ2時間15~30分ということ。

昼食時間も含め1ラウンド6時間以内といったところです。

この所要時間を18ホールで均等割りすると、パー3を10分、パー4を15分、パー5を20分見当でプレーすることになります。

中・上級者ならまず問題ないでしょうが、一般的にはなかなか厳しいペースでしょう。

もちろん、これは1組4人の場合で、1組3人だとハーフ2時間05分、2サムは同1時間55分あたりが目安とされています。

ただ、こうしたラウンド所要時間も状況によって大きく変わってきます。

例えば、休日にゴルフ場が目一杯の客を入れた場合などは、大人数のコンペとか初心者グループなどが混じっていることが多く、その余波でハーフ3時間以上かかってしまうことだってあります。

要は、前の組と決して1ホール以上開けないことが肝心です。

時間を焦ってグリーン上を走ったりバンカーを均さないのは×!

ゴルファーの間では「グリーンはゴルフ場の顔」と言われています。

つまり、グリーンの状態の良し悪しで、そのゴルフ場の「値打ち」が決まるというわけです。

だから、たとえ1ラウンドの所要時間を少しでも縮める目的であっても、グリーン上を走るなんていうのはもってのほかです。

シューズでグリーンに傷が付いてしまうのです。

現に、ゴルフ規則第1章には「グリーン面を傷付けないように心掛けるべき」「ボールマーク、靴によって作られた掻き傷などは入念に直しておくべき」と明記されています。

走るならグリーン面を出てからです。

バンカーも同様に、同規則1章で「平に均しておくべき」と明記されています。

どんなに時間に焦っていても、バンカーから脱出した後は、必ず足跡やショット跡をレーキできれいに均して整地しておかなければなりません。

時たま、レーキを使わずに自分の靴底で均してバンカーから出ていくゴルファーを見かけますが、これは整地したことになりません。

決してマネしないようにしてください。

自分の足跡はひとつ残らず完璧に消しておくこと。

それが最低限のマナーです。

1ラウンドに時間が掛かるとペナルティがある?

仲間たちとプライベートでラウンドするのであれば、たとえ「スロープレー」であってもペナルティはありません。

でも、アマチュアゴルファーでも競技ゴルフとなると話は別です。

ちゃんと罰則が定められています。

例えば一般的な競技の「月例会」。

プロの試合のように、競技委員が常に選手のプレー時間をチェックするわけにはいかないから、「ハーフ2時間15分」などといったラウンド所要時間の限度を設けるケースが多いのです。

前の組に1ホール以上空けられ、かつ、この設定時間より遅れた場合には、その組の全員に「2打罰」のペナルティを科す、というローカルルールを適用するのです。

また、アマチュアの競技の場合、「タイムパー基準」なるものが設定されていることがあります。

これは、パー3は10分、パー4は15分、パー5は20分以内でプレーせよということで、これをオーバーすると、これまたその組全員にペナルティが科されることがあります。

言うまでもありませんが、プロの試合はスロープレーに関する厳しいルールがあり、ヘタすると「競技失格」になることもあります。

ゴルフ1ラウンドの所要時間はどうしたら縮められる?

ラウンドする際、肝に銘じなければならないのは、プレーしているのは「自分一人あるいは自分たちの組だけではない!」ということです。

これを忘れなければ、一つ一つの動作が自ずとキビキビと早くなり、結果として1ラウンドの所要時間が縮められます。

例えばセカンドショット。

必ずクラブを何本か持って、2打地点まで小走りで行きましょう。

また、ボールを探すのも2分以内。

ルール上は「5分以内」となっていますが、これは滅多にボールを紛失しないシングルプレーヤーの場合だけです。

パターする際は、余計なクラブなどは次のホールへの進行方向側に置いておくこと。

カートも先送りしておき、全員がパターを終えたら、ダラダラとお喋りしたり、その場でのスコア記入などせずさっさと移動してください。

後続組がいたら、クラブを手に持ったままカート移動し、次のテイーグラウンドに着いてからクラブをバッグに戻すこと。

ゴルフの上手下手よりも、こうした心構えの積み重ねが、1ラウンド所要時間の短縮にはとても重要なのです。

初心者ゴルファーは4人組にならない方がいい?

経験則上からもハッキリと断言できますが、初心者ばかり4人でラウンドするのは最もしてはいけないことです。

4人全員がルールはもちろん、マナーさえほとんど理解していないから、例え前の組とどれだけ空こうが、自分たちがスロープレーになっていること自体が分からないでしょう。

これじゃあ1ラウンドの所要時間が大幅に長くなってしまうのは目に見えています。

必ず、1人は上級者に入ってもらうことです。

また、初心者の場合、どうしてもミスショットが多くなります。

当然、ショットの回数も増えてきますから、せめてラウンド中は「小走り」を心掛けるべきです。

それと、ボールがOB方向へ飛んでいき怪しい場合は、必ず暫定球を打っておくこと。

万が一、ロストボールだったら、また打った所まで戻って来なくてはならないから、大幅な時間のロスになります。

ラウンド中はポケットに最低でも2~3個のボールを入れておいてください。

忘れてはならないのは後続組への挨拶です。

スタートホールで、後続組に「お先に!」と声を掛けるは一般的なマナーですが、初心者の場合はとくに丁重に後続組に挨拶しておけば、相手も事情を察してくれ、結局は自分も気分よくラウンドできることになります。

スループレーだと1ラウンド所要時間が短いです。

日本のゴルフ場は1ラウンド中に40~60分の昼食時間を入れているのが一般的です。

スループレーだと、この昼食時間がカットされるのですから、単純計算すると1ラウンドの所要時間は40~60分短くなります。

時間短縮だけではありません。

スループレーは休憩を挟まないから、前半のリズムや集中力がそのまま維持できます。

夏などは「昼に冷たい生ビールを!」というのも楽しみではありますが、反面、「昼メシ食べたら途端にリズムが狂い、午後はスコアがボロボロになった」という話もよく耳にします。

そういう意味もあって、最近は日本のゴルフ場でもスループレーをさせてくれるところが増えてきました。

大体、ゲームの途中で食事したりアルコールを飲んだりするスポーツなんて、ゴルフ以外にはまずありません。

ただ、何でもかんでもスルーがいいかといえば、決してそうではありません。

18ホール・4時間以上も動き回るのですから、体力のない人は止めた方がいいでしょう。

かえって集中力が途絶えてしまいます。

とくに、真夏の暑い時期は要注意です。

また、初心者ゴルファーも段々と気持ちに余裕がなくなり「追い込まれ感」ばかりが増大しますから、やはり昼休憩を取った方が賢明でしょうね。

【オイ若者、ライン読まずに空気読め!】

とくに若い人に多いですが、マナーやルールそっちのけで、格好ばかりプロのマネをしたがるゴルファーがいます。

芝目が読める訳でもないのに、パター片手に片目をつむりライン読みのマネ。

なかなかパッティングしない。

それでもナイスインするならまだ許せますが、こういう連中は決まって外すことが多いです。

スロープレーの連続で後続組も近付き、同伴プレーヤーのイライラは募る一方です。

そこで、「ライン読まずに空気読め!」という有名なゴルフ川柳が思い浮かびます。

ゴルフは、「現場」に審判がいない唯一のスポーツです。

その分、個々人の責任が重大なのです。

腕前の上手下手は仕方ないでしょう。

問題はプレーの合間の一つ一つの動作をいかにテキパキとやるか、ということ。

1ラウンドの所要時間を長くしないためには、「周りを気遣う」心構えが何よりも大事。

ゴルフは決して自分一人だけで行うスポーツではないのですから…。